投稿者: にかとま

  • 【iOSアプリ】インタラクティブ絵本「えぽん」を読んでみました!

    コロナ禍の「はじめてのZOOM」という企画でお世話になったキノコさんから、すてきなお知らせが届きました。
    iOSで動く無料のアプリ「​えぽん​」の案内でした。
    音読すると、その言葉に反応するインタラクティブ絵本です。
    なんて、画期的なんでしょう!
    「えぽん」の中には、たくさんのお話が収録されていました。
    とても気に入った僕は、キノコさんに連絡をして、このアプリの読み聞かせの実演を、そのまま動画にして公開することにしました。
    ↓その動画が、こちらです!

    (読み込みがうまくいかない場合は、
     「YouTube」の文字を押して視聴してください。)
    今回は、クリスマスシーズンに合わせて、
    ​​あわてんぼうのサンタ ドローンにのる​​」を読んでみました。
    作者は、キノコさんかな?
    あわてんぼうのサンタクロースが、なんとドローンに乗ってやってくるという、現代風にアレンジされたおもしろいお話です。
    読み上げた声に反応して、効果音が鳴ったり、サンタがしゃべったり、アニメーションが動いたりします。
    まさにインタラクティブ!
    公開した動画は、iPhoneで読んだものの画面録画です。
    途中でハプニングもありましたが、そのまま収録しています。
    ネタバレすると、iPhoneにポップアップ表示される通知が画面に突然表示されたり、ちゃんと読んでいるつもりでも、言葉に反応した動きがなかなか起きなかったりしました。
    ご自身が子どもたちに読み聞かせする際の注意点として、気に留めていただければと思います。(笑)
    「えぽん」は、声に出して読むことで起こる様々な仕掛けが、とても楽しいアプリです。
    大人が読み聞かせをするだけでも楽しいですし、子どもたちに読んでもらう動機付けとしても、とてもおもしろいと思います。
    興味を持たれた方は、ぜひ一度、公式サイトをのぞいてみてください。
    ▼デジタルえほん「えぽん」公式サイト
     ​https://mashandroom.org/epon-meguri/
    えぽんって?
    (画像は、公式サイトより転載)
    [関連する過去記事]
    国語科教材「ごんぎつね」の朗読をYouTubeで公開
     (2019/12/01の日記)

  • TBS報道特集「インクルーシブ教育が変えるもの」

    11月23日の祝日。
    兵庫県小野市で、とてもすてきな学習会がありました。
    テーマは
    インクルーシブ教育を考えよう ~子ども本人の視点に立って~」
    障害当事者や親御さんの生の声を聞き、「インクルーシブ教育」について考える会でした。
    僕は、オンラインで視聴しました。
    その会の中で、「インクルネット西宮」の元代表の方が、話をされました。
    冒頭で、YouTubeに公開されている「報道特集」を見ました。
    この内容がとてもよかったので、共有します。

    TBS報道特集「インクルーシブ教育が変えるもの」2022.4.23
    (22分27秒)
    4分20秒あたりから、カズキくんのお母さんやご本人、友だちが登場します。
    8分30秒あたりで、お母さんが言われる
    「なんであっちに行かないの?という同調圧力が強力だった」
    という言葉が、心に突き刺さりました。
    日本は同調圧力が強い国だと言われます。
    それは、マイノリティが生きにくいことに直結しています。
    障害のある人は社会の中では少数派です。
    少数派が生きにくい社会は、ほかのひとにとっても、生きにくい社会です。
    人は、生きていく中で、変わっていくからです。
    「インクルーシブ教育」は最近流行りの「SDGs」にも書かれているそうです。
    多様な人が生きやすい社会・学校こそ、目指していかなければなりません。
    カズキくんが在籍していた中学校のクラスでは、お互いに教え合う雰囲気が全体に広がり、クラスの成績も上がったそうです。
    学力が上がることは、副次的な効果でしかありませんが、結局は、いろんな子がクラスの中で学びあった方が、豊かな学びが保障できるということだと思います。
    「インクルネット西宮」では、今年、「障害のある子の入学ガイド」を作成されています。
    そこでは、障害のある子が別の場所ではなく、いっしょに学んでいくことについてのとても参考になる情報が詰め込まれています。
    具体的な実例が、写真付きで掲載されていて、ともに学ぶ子どもたちのやさしさと力強さを感じることができます。
    「インクルーシブ教育」に関心のある方にも、ぜひ見ていただきたいです。
    学習会の中で言われていた内容も、写真付きで出てきて、「友だちとのかかわり」を、とてもほほえましく感じました。
    同ガイドの8ページにある連絡帳に友だちが書いてくれたメッセージや、35ページにある友だちが代わりに書いてくれた詩などは、ぜひ見ていただきたいと思います。
    インクルネット西宮
     ​https://minnaissyo.wixsite.com/inclunet-nishinomiya

  • 「わかりあうこと おそれないで」~自作曲「星の王子さま」の歌詞を更新しました。

    25年以上前につくった自作曲に「星の王子さま」という曲があります。
    この曲の歌入りバージョンを現在作成中です。
    歌を入れるにあたり、9月に歌詞を少し改善したのですが、ここ1~2週間でさらにまた少し改善しました。
    12月末日までになんとかYouTubeで公開できるようにしたいと思っています。
    すでに女声パートはとてもステキな歌声で、とある方に録音していただいています。
    完成しましたら、ぜひお聴きいただきたいと思います。
    すごい曲が、できてますよ!
    ▼​自作曲「星の王子さま」のページ
     (すでに、歌詞を12/3時点の最新のものに更新しています。)
    この歌の最後の最後は、こんなふうに終わります。


    すべてうけとめて わかりあうこと おそれないで
        いつでも


    僕がつくった歌は、男声パートと女声パートが交互に歌うことから始まって、
    最後にはじめて、同じメロディを一緒に歌う構成になっています。
    「星の王子さま」のイメージを借りて、
    「であい」と「わかりあうこと」について、
    歌にできたかなあ、という思いでいます。
    「わかりあうこと」って、本当に難しい。
    少し前に、平田オリザさんの、次の本を読みました。

    わかりあえないことから──コミュニケーション能力とは何か』 (講談社現代新書)
    (平田 オリザ)

    わかりあえないことが、まず前提としてある。
    そこからのスタートだ、というようなことが書いてあります。
    次回は、この本についての読書メモを書いてみたいと思います。
    みなさんの日々の悩みにも少し寄与するところがあれば、幸いです。

  • 平田オリザ『わかりあえないことから──コミュニケーション能力とは何か』

    ​​昨日​予告していたとおり、平田オリザさんの、この本の読書メモを書きます。

    わかりあえないことから──コミュニケーション能力とは何か』 (講談社現代新書)
    (平田 オリザ)

    新書なので、サイズはちっちゃいのですが、中身は濃いです。
    みなさんの日々の悩みにも少し寄与するところがあれば、幸いです。


    平田オリザ『わかりあえないことから──コミュニケーション能力とは何か』
    読書メモ ロゴ
    (・太字部分は、本の引用。
      顔マークのあとの緑文字は僕の個人的コメントです。)
    ​​​​・とにかく、自分と価値観やライフスタイルの違う「他者」と接触する機会を、シャワーを浴びるように増やしていかなければならない。​​​
    (p26)
     ウィンクコミュニケーションって、とってもめんどくさいです。
      その、めんどくさいのはなぜかというと、自分と違うからです。
      自分と違うことを楽しめないと、他者とのコミュニケーションは、わずらわしくって、しかたがない。
      要は、その「ちがい」に、価値をおけるかどうかですね。
      
      僕は基本的にコミュニケーションは苦手です。
      めんどくさいと思ってばかりです。
      自分と違う考え方の人を前にすると、すぐに逃げたくなります。
      ですが、特別支援教育の勉強をしたり、いろいろな人と出会ってくる中で、「ちがい」の価値が分かるようになり、少しずつ、「ちがい」を楽しめるようになってきました。
      ちがうからこそ、向上し合える。
      自分と同じような人とばかりコミュニケーションを図らずに、違う人とこそ、コミュニケーションをはかろうとする。
      そのことが、人生を豊かにする、と思い始めました。
    ​​​​・エンパシーとは、「わかりあえないこと」を前提に、わかりあえる部分を探っていく営み​​​​
    (p200)
    ぽっ平田オリザさんは今、兵庫県の豊岡市に来られています。
      同じ兵庫県内なので、たまにお話をお聞きする機会があります。
      お話の中で平田オリザさんは、「シンパシー」と「エンパシー」の話をよくされています。
      一言で言うと、「シンパシー」は同情、「エンパシー」は共感かな?
      「共感することが大事」というのは、教育の世界でもよく言われています。
      でも、それが、なかなか難しい。
      平田オリザさんは、「わかりあえないことを前提に」と言われています。
      やはり、そこからの、スタートですね。
    ​​​​・できることなら、いい子を演じるのを楽しむほどのしたたかな子どもを作りたい。
    (p220)
    ​​・まず、主体的に「演じる」子どもたちを作ろう。​​
    (p221)
    びっくり大人から期待された役割を「演じさせられている」と感じる子どもたちが多くいます。
      だからこそ、いままさに必要なのは、むしろ主体的に「演じる」ことなのです。
      僕は、演劇というものの教育的可能性を非常に大きなものだと感じています。
      僕自身が、大学4年の時に初めて演劇に誘われて参加して、「主体的に演じる」ことで、救われました。
      世の中で生きるということが、何かを演じることだとするなら、
      それをちゃんと練習して、演出家からコメントをもらって、主体的に磨き上げていくことこそ、人を生きやすくするものだと思います。
      「演じる」ことをマイナスに捉えず、プラスに捉え直したい、と思います。
    ​​​​​​​・​​劇は、人類が生み出した 世界で一番面白い​び​だ​​
     きっと、この遊びの中から、新しい日本人が生まれてくる。
    ​​

    (p230)
     ぽっ​​僕は大学4年で演劇に出会いました。
      その経験が忘れられず、社会人になってからも、演劇をするようになりました。
      (今はしていませんが・・・。)
      人生を、遊ぼう。
      演劇は、人生が、主体的な遊びだということを、思い起こさせてくれます。
      ↓僕が人生で初めて参加した、大学4年の時の音楽劇「星の王子さま」のパンフレットです。
      
      このときの体験が、演じることに主体的に向かおうとするぼくをつくってくれました。
      やらされるより、やっていこう!
    ​​


    最後に。
    上の中では引用していませんが、本書には「演劇のセリフ」に関する非常に興味深い考察も書いてあり、演劇経験者としては「ほう!そうだったのか!」と、ハッとする思いで読ませていただきました。
    本からも、「自分と違う他者」から学ぶことは、大きいですね。大笑い

    (関連する過去記事)
    「わかりあうこと おそれないで」~自作曲「星の王子さま」の歌詞を更新しました。
     (昨日の記事です。)

  • 「予定通りにいかないことこそが面白い」~『ユーモア的即興から生まれる表現の創発』

    ​​​昨日​の続きで、教育における演劇について、さらに深く考えていきたいと思います。
    主体的に演じる演劇という遊びを、どのようにして教育の中に取り入れていくのか。
    その具体的な実践事例として、とてもおすすめのDVD付き書籍があります。
    それが、この本です!↓


    『ユーモア的即興から生まれる表現の創発 発達障害・新喜劇・ノリツッコミ』
    (赤木和重 編著、クリエイツかもがわ、2019、税別2400円、DVD付き)

    いきいきと即興でお笑いを演じる子どもたち、そのクオリティの高さ、そこにある意味について、ズガンと衝撃を受ける本です。
    赤木先生の編著になっていますが、主として「キミヤーズ」の村上公也先生の実践を報告した本です。
    村上公也先生はユニークな実践をされている特別支援教育のスペシャリスト。
    村上先生のことは以前のブログ記事でも何回か書いていますので、よければそちらもご参照ください。
    キミヤーズ塾オンラインでの村上先生のお話(「1しか言えない」ではなく、「1が言える」など)
     (2021/02/27の日記)​
    村上先生の教え子たちは、卒業してからも村上先生のもとに集まっているそうです。
    その名も、イチゴママ塾。
    いちおう学習会なのだそうですが、そこでの学びの深さ、レベルの高さに、非常に驚かされます。
    村上先生は、次のように書かれています。


    ​・成長だとか発達だとかを目指し、成果だけを追い求めて、軋み合っている教育現場から離れて、知的好奇心を遊ばせる空間に自由人たちが憩いを求めて集まってくる。​
    (p90)


    「学び」の理想型がここにはある気がします。ぽっ
    「成長だとか発達だとかを目指し、成果だけを追い求めて、軋み合っている教育現場」の住人である僕は、とてもドキリとしました。
    成果主義に陥らないようにしようと心がけてはいるのですが、学校というところは、どうしてもそういう傾向から抜け出せなくなってしまいがちです。
    だからこそ、本書のような、違った価値観を真正面からぶつけてくる実践本に、出会っておく必要があるな、と思います。
    本書では村上実践だけでなく、砂川実践も紹介されています。
    砂川一茂さんは放送作家。
    誰でも簡単に参加できる「体験新喜劇」の普及に取り組まれている方です。
    札幌市教育文化会館のホームページでは、砂川さんがつくられた、「誰でも漫才ができる台本」が公開されていますので、よければアクセスしてみてください。
    ▼​<教文たまてばこ> 砂川先生からのメッセージ
    砂川実践について、筑波大学の茂呂雄二先生は、次のように書かれています。


    ​​​・を超えるパフォーマンス​​​
    ・どこが演技でどこが演技でないのか、どこが台本通りでどこが台本と違うのか、そんな区別ができない、区別がアホらしくなるパフォーマンス
    ・台本から外れた大失敗ともいえるものが、じつは大きな笑いにつながっていました。
    ​ そうなると、これは失敗ではなく大成功なわけです。​
     砂川一座のパフォーマンス空間には失敗や間違いという文字はないようです。
     失敗がないということは、リスクをとってチャレンジができる発達の空間だといえます。
    (p146)


    ここで紹介されているパフォーマンスを演じられたのは、エコールKOBEのみなさん。
    障害のある青年たちです。
    通常の学校であれば、障害があることによってできないことが多く、失敗経験を重ねてしまうということが多く見られますが、砂川実践ではむしろそれが逆になるということが痛快であり、気持ちが明るくなるところです。
    通常の学校の教育改革にも、こういった要素が、少しでも入っていけたら、と思っています。
    赤木先生は本書の中で、今の日本の特別支援教育について
    「能力・スキル向上至上主義教育」
    「『できる』ことにこだわっています」
    「計画通りに、子どもを教えようとする傾向が強い」
    と書かれています。
    (p161)
    僕たち教員は、そのことに自覚的になり、その一方で、教育の中身の幅を広げるべく、努力する必要があります。
    それは、多様性を受け入れて、寛容な教育をすることにつながります。
    それこそ、全ての子が輝く、インクルーシブな教育です。
    赤木先生は、村上実践と砂川実践を受けて、次のように、書かれています。


    ・予定通りにいかないことこそが面白い
    ​​・「ユーモア」と「即興」です。​​
    (p164)
    ​​​​​・ユーモアの奥底にあるのは、「できる」ことではなく、​「できなさ」を含み込んだ子どもの「ありのまま」​に注目しているところです。そして、そのあなたのありのままが面白いよね!」というメッセージを子どもに伝えているところです。​​​​​
    ​​ 「能力の向上」ではなく「存在の肯定を大事にしています。​​
    (p165)


    今の日本の学校教育とは異なる価値観が、ここにはあります。
    どの子もみんなの中で輝く、インクルーシブな学校を作ろうとするなら、ユーモアをとりいれることは、必須のことかもしれません。
    最後に、本書にはコラムとして、東京学芸大学の渡辺貴裕先生も、寄稿されています。
    そのテーマは、ズバリ、「​演劇と学校教育​​」。
    その中で、「先生が実況中継風にナレーションを入れる」という例も、書かれていました。(p78)
    子どもが間違ったセリフを言っても、子どもが何をしても、実況中継のナレーションで「今日はなんだか、ちいさいヤギが中くらいのやぎっぽい!」(p79)などと、フォロー(?)をすることができるそうです。
    今はYouTubeでも実況中継の動画が、はやっているようです。
    先生が実況中継風のナレーションをつけることで、何が起きるか分からない状況を楽しんだり、予測がつかないことをする子どもたちに舞台上での活躍の機会をあげたりすることができそうですね。
    「即興演劇」には、演劇の醍醐味がつまっています。
    日常を即興演劇として楽しむことができれば、どんな状況でも楽しめるようになりそうです。大笑い
    渡辺貴裕先生は、『なってみる学び』という本を書かれています。
    買ってからしばらく本棚に置いたままにしていましたが、そろそろ読み始めていこうと思います。

    なってみる学び  演劇的手法で変わる授業と学校』
    (渡辺貴裕

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