カテゴリー: 共に生き、共に育つ

  • (特別支援教育)「交流及び共同学習の推進」は今、どうなっているのか

    今日は、兵庫県姫路市で、
    交流及び共同学習の推進」をテーマに研修しました。

    講師は国立特別支援教育総合研究所
    藤本裕人(ひろと)先生です。

    新学習指導要領で
    特別支援学校の「交流及び共同学習」は、
    努力から義務に変わった
    ことにふれられました。

    また、小中学校での特別支援学級在籍児童の
    「交流」についての調査結果
    について、発表されました。

    様々なグラフで、人数の割合などを知ることができたのは
    勉強になりました。

    交流時間別グラフ

    上のグラフは、最初の方で見せていただいたグラフの一例です。 
    1週間の授業時間が、まあ大体25~28時間だとして、
    その半分までが圧倒的に多いものの、半分以上が交流というのも
    実態としてはそれなりにあることが分かります。

    他のグラフでは、たとえば「国語」「算数」での交流も
    少数ながらでも実際におこなわれていることが分かりました。
    やはり教科別にみると「国語」「算数」「英語」の3教科
    交流がしにくいようです。
    (一番比率的に交流がされていなかった教科は「算数・数学」でした。)

    詳しい報告は国立特別支援教育総合研究所でダウンロードできる
    この報告書に載っています。↓

    「交流及び共同学習」の推進に関する実際的研究(PDFファイル)
    【小・中学校における障害のある子どもへの
    「教育支援体制に関する在り方」及び「交流及び共同学習」の推進に関する実際的研究】

    なかなかこういう調査がされていないことがあり、
    非常に有意義な調査だと感じました。
    ただ、「特別支援学級担任と交流学級担任の連携」や
    交流学級や教科担当の先生が、障害のある子も含めて授業をデザインしていこうという意欲や工夫・配慮」についてまで踏み込んで調べておられなかったので、
    本当はそのあたりのことまでお聞きしたかったな、と思いました。
    そこの部分が、私は一番大事だと思います。

    交流及び共同学習」や「インクルーシブ教育」というのは、
    私は大変重要なことだと考えています。
    なかなかこの部分が進んでいかないので、
    私は私として何をやっていくかということを常に問題意識として持っています。

    このブログをご覧の皆さまでもし何か情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら
    ぜひお寄せください。(^^) 

    さて、全く別の件ですが
    個人的に「中学校での通級」というものがあるのかどうか、
    というのが気になっていたのですが、
    これもグラフで示され、それを見ると小学校の20分の1くらいでしたが
    あることはあることが分かりました。(^^;)

    「ほかがどうやっているか」とか
    「全体としてはどうなのか」というのを気にするというのは、
    大変日本人的な傾向なのかもしれませんが、
    私はそういうことが気になりますので、
    こういうことを教えてもらえたのはよかったと思います。(^0^)

    皆さん、共に勉強していきましょう!

     

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  • 新年度の教室環境を考える ~『THE教室環境』

    THE教師力シリーズ」を知っていますか?
    テーマごとに何冊も出ています。
    それぞれ、その分野に詳しい先生方が寄稿されています。
    大変読みやすいオススメの教師用参考書です。
    今日は、その中から、『​THE教室環境​』の中に書いてあったことを紹介します。

    『THE教室環境』 (THE教師力シリーズ)
    (石川晋 編
    、明治図書、2014、税別960円)
    この本のテーマは、タイトルどおり、「​教室環境​」。
    1人あたり4ページの分担執筆で、18人の先生方が寄稿されています。
    「教室環境」の実際が見える3枚の写真とキャプションはその中に必ず含まれています。
    「論より証拠」「百聞は一見にしかず」で、実際の様子が見られるのがありがたいです。大笑い
    どの先生が書かれていることも大変興味深かったのですが、その中でも「サークルベンチ」をテーマに書かれていた伊垣尚人先生の寄稿内容を、今回は特にご紹介させていただきます。
    あなたは、サークルベンチって知ってますか?
    ネットで検索すると、こんなのが出てきました。

    (写真AC フリー素材より)
    複数のベンチを並べて、円形にして、中央を囲むように子どもたちが座る、というものです。
    おお!こういうのを置くだけで、教室の雰囲気がやわらかくなりそうですね。スマイル
    「そんなベンチ、ない」という方も、既存の子ども達のイスを使って似たようなこともできますので、読んでみてはいかがでしょうか?
    モノそれ自体よりも、それを使ってどんなことを実現されようとしていたか、そして、実現されているのかを知ることが重要だと思います。
    伊垣先生の教室では、こういったベンチを子どもたちが自由に使って、学び方を自分たちで決めているそうです。
    すてきです!ぽっ


    ​子どもたちは、学習する環境を自分で決めています。​
     自分にとって一番集中できる場所、困ったときにいつでも相談できる場所などを自分で選びます。
    ・ベンチを自由に移動し、数人で学べる机を作り、まるで寺子屋のように学び始める子がでてきます。
    (p52 伊垣尚人先生の寄稿より)


    ベンチって、移動させてくっつけて机にすることもできるんですね!
    子どもたちが用途を考えて使えるって、理想的です。ぽっ
    こんなふうに、ベンチに限らず、「ひとつのもの」が1つの用途だけでなく多用途に工夫して使えるというのは、教室環境を考える上で大事な視点だなあと思います。
    サークルベンチに関しては、伊垣先生によると、「授業のあり方」自体を変えるものであったようです。


    ​・サークルベンチを置くことで、一斉授業へ重きをおいていた授業スタイルが、ワークショップを主体とする授業へとバランスをとれるようになり、子どもたちがオーナーシップをもった学級経営をできるようになりました。​
    (p53 伊垣尚人先生の寄稿より)


    一斉授業の弊害がいろいろと言われるようになってきました。
    新しい教育を考えるとき、まずは教室環境から変えてみる、というのは、有効な一手になるかもしれませんね。大笑い
    『THE教室環境』の各章タイトルと書かれている先生方の一覧を最後に載せておきます。
    (敬称略。所属名は当時のもの)

    教室環境1 教室環境を構成するもの
    /石川 晋 北海道上士幌町立上士幌中学校
    教室環境2 子どもたち同士が仲良くなっていく教室環境
    /中島 主税 北海道浦河町立堺町小学校
    教室環境3 「布地」の実践を「パッチワーク」にする教室環境づくり
    /太田 充紀 北海道美瑛町立美瑛小学校
    教室環境4 特別教室ならではの環境づくり
    /鎌北 淳子 埼玉県狭山市立富士見小学校
    教室環境5 『さんま』と『さんみ』で,自ら動き出す子どもたち!
    /鈴木 優太 宮城県仙台市立鹿野小学校
    教室環境6 対象・所属感・タレントを意識する教室デザイン
    /高橋 正一 北海道稚内市立富磯小学校
    教室環境7 教室環境は教師からのメッセージである
    /大野 睦仁 北海道札幌市立厚別通小学校
    教室環境8 子どものよりよいかかわりが生まれる教室環境の工夫
    /田中 聖吾 福岡県北九州市立大原小学校
    教室環境9 教室に子どもたちの居場所をつくる
    /田中 博司 東京都杉並区立桃井第五小学校
    教室環境10 係活動で「主役は子ども」の教室づくり
          ~いい感じに散らかっているのに,すっきり!~
    /広木 敬子 神奈川県横浜市立永田台小学校
    教室環境11 自分を表現できる教室
    /冨田 明広 神奈川県横浜市立宮谷小学校
    教室環境12 サークルベンチで自分たちの教室づくりへ
    /伊垣 尚人 埼玉県狭山市立富士見小学校
    教室環境13 「さんそ」の供給で,子供を伸ばす!
    /塚田 直樹 群馬県太田市立城東中学校
    教室環境14 学級集団がつながっていながらも,選択の幅が広い
    /平山 雅一 北海道砂川市立砂川中学校
    教室環境15 趣味こそモノの上手なれ
    /山崎 由紀子 北海道札幌市立北白石中学校
    教室環境16 教室を安心で安全な空間へ~“巣”としての教室環境~
    /小川 拓海 愛知県名古屋市立山田東中学校
    教室環境17 うまくいかなくても前向きに!あなたにもできる「小さな工夫」
    /野呂 篤志 北海道鷹栖養護学校
    教室環境18 「アセスメント」からはじまる「自ら動く」教室環境づくり
    /郡司 竜平 北海道札幌養護学校

    (​出版社公式サイトの該当書籍のページ​を参考にしました。
     そちらで試し読み(立ち読み)もできます!ウィンク
    僕自身も分担執筆という形でなら、本や雑誌に書かせていただいたことがあるのですが、その際にすごくお世話になった先生のお名前がおふたりもあり、びっくりしました。
    「THE教師力シリーズ」は、ほかの本も、おすすめです。大笑い
    ほかの本の詳細な紹介も、このブログでやりたいなあと思っています。
    興味のあるテーマの本があれば、この春休み中に買って読んでみられてはいかがでしょう?

    THE校内研修 (THE教師力シリーズ) [ 石川晋 編 ]​​

    【中古】 THE学級開きネタ集 THE教師力シリーズ/「THE教師力」編集委員会(著者),堀裕嗣(編者)

    【中古】 THE 学級崩壊立て直し THE教師力シリーズ/「THE 教師力」編集委員会(著者),山田洋一(編者)

    【中古】 THE学級経営 シリーズ「THE教師力」/堀裕嗣【編】,「THE教師力」編集委員会【著】

    THE教師力アップ (THE教師力シリーズ) [ 堀裕嗣 編 ]​​

    THE学級通信 (THE教師力シリーズ) [ 堀裕嗣 編 ]​​

    THEチームビルディング (THE教師力シリーズ) [ 赤坂真二 編 ]​​

    【中古】 THE新採用教員 小学校教師編 シリーズ「THE教師力」/山田洋一【編】,「THE教師力」編集委員会【著】

    【中古】 THE ほめ方・叱り方 THE教師力シリーズ/堀裕嗣(著者),「THE教師力」編集委員会(編者)

  • 楽しくバリアクラッシュ! 手話エンターテイメント発信団oioiさん

    22日(土)の「とっておきの音楽祭」が終わってから、風邪でぶっ倒れていました。しょんぼり
    でも、とっても楽しい音楽祭だったので、ぜひ新しい収穫を皆さんにご報告したいと思います。
    僕が毎回関わらせてもらっているのが、丹波篠山の「とっておきの音楽祭」。
    前回はコロナ禍における縮小開催だったので、参加アーティストは兵庫県内限定でした。
    ところが、今回は待望の、制限解除
    県外のアーティストさんにも多数来ていただくことができました。
    その中でも、フィナーレでとても元気なパフォーマンスを見せていただいたのが、
    手話エンターテイメント発信団oioi(オイオイ)さん。
    大阪からお越しいただいた、元気な青年隊。大笑い
    手話で「いえ」を表した後、それを大きく高く上げて、「いえ~~~!!」と盛り上がったのが最高でした。
    たぶん、ずっと、忘れません。
    いえ~~~!!!
    ほかにも、「手話」という手話や、「楽しい」という手話、「あいらぶゆー」という手話を、リズムに乗りながら、楽しく教えてもらいました。
    いえ~~~!!!
    実は、「手話」と「楽しい」を教えてくれるoioiさんの動画があるんです。
    会場に来れなかった方も、ぜひこちらで、楽しく手話を習得してください。大笑い
     ↓

    「手話エンターテイメント発信団oioi」さんのホームページ​に行くと、
    「バリアを壊す」という意味の「​バリアクラッシュ​」という言葉が、
    英語でズガーンと、書かれています。
    かっこいいです。
    とても素晴らしいホームページですので、ぜひ見てみてください。
    大笑い
    特に、団体紹介のところにある、「私たちの目指す未来」が最高です!
    ▼​私たちの目指す未来
     (手話エンターテイメント発信団oioi公式サイト)
    僕は、ホームページで紹介されていた次の本が興味深かったので、注文しました。

    『耳の聞こえない人、オモロイやん!と思わず言っちゃう本』
    (大谷邦郎・手話エンターテイメント発信団oioi、星湖舎、2019、税別1500円)​
    音楽祭を通じて、国内のいろんなところで工夫しながら活動されているたくさんのアーティストさん達とつながることができ、うれしく思っています。ぽっ

    緊急事態宣言下の音楽授業は、手話歌!
     (2021/09/23の日記)

  • 「インクルーシブオーケストラ」のコンセプトに惹かれました♪

    22日(土)の「とっておきの音楽祭」のガイドブックには、出演者プロフィールが載っていました。
    その中に、とっても気になるワードがありました。
    それは、「​インクルーシブオーケストラ​」。
    なんてすてきな響きなんだ!
    それは、愛知県にあるんだそうです。
    公式サイトでは、以下のように説明されています。


    ・障がいのある子ども達と健常の子ども達が互いを知り、一緒に学び合い成長していく場、それがインクルーシブオーケストラ「シンフォニー」です。
    (​NPO法人響愛学園のサイト​より)


    きらきら星のファンタジー【演奏:響愛学園インクルーシブオーケストラ「シンフォニー」】
    僕もこんなオーケストラが作れたら、と思います。
    既存の集団や団体が、こんなふうになっていくのも、いいですね♪
    オーケストラって、「みんなちがって、みんないい」そのものだと思うんです。
    いろんな楽器があって、いろんな音色があってこその、オーケストラ。
    「ちがう」ことの必要性が、すごくあるんですよね。
    オーケストラの練習には、楽譜があって、同じ曲を何度も練習します。
    それが、いいんです。
    同じ曲を何度もやる中で、だんだん合わさっていくんです。
    僕も、同じような活動ができないかなあ、と思っています。
    とりあえず、「インクルーシブきょういく」をテーマにしたオリジナルソングを、次の音楽祭までに作ろうとしています。
    余裕があれば、そのオーケストラ版も、つくろうかな。大笑い

    異質なものの組み合わせが面白い ~ピンポンとオーケストラの「ピンポン協奏曲」~
     (2019/12/05の日記)

  • 5/12(金) オンライン無料「『一緒じゃないとあかんねん』――フルインクルーシブ教育の町大阪府豊中市で生きる」


    このところ、インクルーシブ関係の投稿を続けていました。
    ​障害があってもなくても、いっしょに​」という大切な理念です。
    ちょうど先ほど、そのテーマのオンライン研究会の案内が来ましたので、このブログでもシェアさせていただきます。
    3/26にあったオンライン研究会の続きです。
    そのときも、ブログで告知をシェアさせていただきました。
    3/26(日) オンライン無料「東京大学・インクルーシブ教育定例研究会」豊中のフルインクルーシブ小学校!(※リンク先の研修会は実施済みの過去の研修会です。)
    ↑このときの研修会、なんと2000人も申し込みがあったそうです。
    それだけ、インクルーシブ教育に対する世間の関心が高まってきたということですね!大笑い
    5月の研修会の案内は、以下のようなものでした。

    「一緒じゃないとあかんねん」
    ――フルインクルーシブ教育の町
       大阪府豊中市で生きる

    (東京大学・インクルーシブ教育定例研究会)

    日  時 :5月12日(金) 午後8時から10時
    講演者  :長内繁樹豊中市長、上田哲郎、豊中市の皆様
    申し込み先:​https://select-type.com/ev/?ev=C_4d40Qm2_A&tl=&tl=&eventPageID=
    申し込みはとても手軽ですぐにできます。
    お金はかかりませんし、クレジットカードの登録等の面倒な作業もいらないので、気軽に申し込まれるといいと思います♪(^o^)
    前回同様、申し込まれた方には、事後に録画動画の視聴リンクが配布されるようです。
    金曜の夜に都合が合わない人も、安心ですね。ウィンク
    今回の研修会のコンセプトがまた素晴らしいなあ、と思いましたので、そちらに関するところも、主催者団体様のメッセージから転載させていただきます。


    ​​​​50年フルインクルーシブ教育の追求を続けていくと、地域はどんな可能性を持つことになるのでしょうか。
    今回は、​豊中市長​長内繁樹さんにご登壇いただき、フルインクルージョンの街、豊中市で「共に生きる」ことの魅力を、具体的に紹介して頂きます。
    研究会では、豊中市民の方々にご登壇いただき、面としての拡がりについて教えていただく予定です。​​​​

    (申し込みサイトの説明より転載。文字を大きくした箇所は僕の個人的判断です。)


    インクルーシブは、学校だけでやるものではなく、地域全体でやるものですからね。
    50年の歴史がある豊中市の市民のナマの意見を聞けるなんて、これは、またも願ってもない企画だと思い、感動しました。
    今回も、楽しみに待ちたいと思います。ぽっ
    ところで一言で「50年の歴史」と言っても、ピンと来ない方が多数おられると思いますので、前回の研修会で教えていただいたことから、少しだけ補足をさせていただきます。
    僕の手元の、前回の研修会のメモには、以下の記述が残っていました。


    ・1971年、親の会と一緒に家庭訪問をして、「改めて地域の学校に行きませんか?」というような呼びかけをしていった。
    ・1975年には、障害児が、普通学級と障害児学級を行き来するような部分的な交流ではなく、障害のある児童が健常児集団の中で同じ人間仲間として生活をともにするという形態をとるようになった
    (3/26研修会講演資料による)
    ・障害のある子どもが教育を受けるという権利を完全に保障し、校区の学校への就学を認めた
    (豊中市教育委員会、1978)


    50年前というとちょうど「養護学校義務化」(1979)の前にあたります。
    豊中は世の中よりもかなり先駆けて、障害のある子どもたちを受け入れるということに積極的に地域で取り組んでこられたことが、わかります。
    前回の研修会は、ご登壇された先生が事前に用意してくださったスライドに沿ったお話ももちろんよかったのですが、参加者からの多様な質問に真摯にお答えいただいた、事後の質疑応答の内容がまた、非常に興味深かったです。
    「知的障害の子の学習について」「考えの違う教職員がいた場合」「テストの受け方について」「大人の人員資源について」などの質問が出ていました。
    あまりにも質問が相次ぐので、かなり予定時間をオーバーしていたような記憶があります。
    今回も、おそらく参加者の質問は積極的に取り上げてくださるのではないかと思います。
    「フルインクルーシブ教育」については、おそらく素朴な疑問がいっぱいあると思いますので、ぜひ気になることは質問をしてみられると、いいのではと思います。ぽっ

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