言葉で表現すると、恐怖が減る。 ~アンデシュ・ハンセン『メンタル脳』その1

先月、久しぶりに大阪の梅田に行きました。
そこの巨大な本屋で買った本を、つい先日、読み終えました。スマイル
メンタル脳(新潮新書)[アンデシュ・ハンセン]
メンタル脳』 (新潮新書)
(アンデシュ・ハンセン、新潮社、2024/1、1100円)

入り口近くに置いてあった、その本屋さんオススメの1冊でした。
新書サイズで、持ち運びもしやすいです。
大人向けの『ストレス脳』を、ティーンエイジャー向けに分かりやすく書き直したものです。
読んでみると、なるほど、いいことが書いてありました。
脳のしくみを、なぜそうなっているのかの背景も含めて、分かりやすく説明してくれています。
たとえば、こんなことです。ぽっ


・話している相手が怒り出したら扁桃体は警報を鳴らします。
・扁桃体が働き出すと 心配と不安が募りますが、
 「おや、この人は怒っているみたいだ。怖いな」と言葉で表現すると、
 今度は 前頭葉の外側の部分が活発になり、
 扁桃体を落ち着かせることができるのです。
(p70より)



話している相手が怒り出したら、冷静に「怒っているみたいだ」と言葉にする余裕はなくしてしまいそうですが、理屈としてはそうなんだ、ということを知っておくと、感情に流されずに、理性で対処することも、できるようになるかもしれません。
僕は、怒っている人がとても怖いので、大変勉強になりました。しょんぼり
#蛇ににらまれたカエルのようになります。
今度そういう人に会ったら、やってみたいと思います!大笑い
こうやって言語化することの効用は、後のページでも、書いてありました。


・安心出来る状況で恐ろしい記憶のことを口に出すと、その時の気分に記憶が色づけされ、少し恐怖が減ります。
 何度も話すうちに ゆっくり少しずつ、しかし確実に恐ろしさが薄れていきます。

​​・つらい記憶にフタをするのはNG​​
(p89より)



持つべきものは友、そして、安心出来る環境ですね。
#両方ないなら、カウンセリングを受けに行くのも、よいです。
#こちらの話を傾聴してくれる人に対して話をすることが、大切。

僕は、人に話さずに内にためてしまうタイプですが、話すことで恐怖が減るということは、実感としてよく分かります。
こういうことは、知識として勉強しなくても、経験として分かっている人も、多いですね。
ただ、そういうことを知識として体系化して、こういった若者向けの分かりやすい本としてまとめてくださったのは、とても意義深いことだと思います。
ほかにも、役に立つ有意義な内容が満載です。
特に「メンタル」というキーワードに興味を持った方は、一度目を通してみては、いかがでしょうか。

アンデシュ・ハンセン『運動脳』その1 ~運動で、不安を軽減できる!!
 (2023/02/07の日記)
↑1年前は、同じ著者のこの本を読んでいました!

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