「どんな子どもも、それは1つの個性であり、正解である」 ~映画「夢みる小学校」

12月10日土曜日に、映画「夢みる小学校」を見てきました。
実在の小学校に密着取材して撮影したドキュメンタリー映画。
とても観に行きたかったので、地元で上映会があるなんて、夢のようでした。

(画像は​公式サイト​より)
学校に密着取材したドキュメンタリー映画と言えば、
大阪の大空小学校に密着した「みんなの学校」も、そうでしたね。ぽっ
どちらの映画も、子どもたちの姿がとても、まぶしい。
いい映画です!
「夢みる小学校」の主な舞台は、「きのくに子どもの村学園」系列の「南アルプス子どもの村小学校」。
山梨県にある小学校です。
子どもたちが主人公で、子どもたちの権利保障がかなりされている学校です。
何かを決めるときには、大人も子どもも、同じ一票を持っています。
建物も机も、子どもたちが、自分たちで作っちゃいます。
いやあ、たくましい。びっくり
今の子どもは、なんでもお金を払って買うものだと思い込まされているけれど、ほんとうは、自分たちでつくれるものが、たくさんあるのです。
自分たちでつくると、失敗ばかりだけど、でも、つくることその過程が楽しい。
それこそが、ほんとうの学びだと思います。
​体験そのものが、教科書なのです。​
そういうことに、気づかされます。
「きのくに子どもの村学園」の大人たちは、
​「大人が責任を取るから、思い切ってやりなさい」​
子どもたちに伝えているそうです。
「ここでは、自由には責任を伴う、なんてことは、言わないんだ。
 責任は大人がとるから、思い切ってやりなさい、と言うんだ。」
なんて、カッコイイ大人のすがたなのでしょう。
大人に後押しされて、子どもたちのエネルギーがますます花開きます。
行動力が、加速します。
そんな体験を子ども時代にしたら、大人になっても、アクティブに社会にかかわれる子どもたちに育ちますよね。
大人たちの次の言葉も、カッコイイ。
​「学校は 楽しいだけで いいんだハート」​
楽しいだけでいい学校なんて、最高です!!
ぼくの近くにも、「建物を自分たちで作る人たち」がいたことがあります。
それは、大学時代の演劇団の人たち。
ビティーを組み立てて、自分たちが上演するお芝居の芝居小屋を、自分たちでつくるところから始めていました。
とても大変そうだったけど、とても楽しそうだった!
卒業後にも、その人たちは大阪南港に芝居小屋をつくって、野外演劇を劇場付きで上演していました。
自分らしく「生きる」って、そういうことなのかもしれません。大笑い
子どもたちがつくるのは、自分のいすを作るのが、最初なのかな?
​「どんないすを つくってもいい」​という言葉が出てきました。
これは、とても象徴的な言葉です。
ほかの、どんな言葉にも、置き換えられると思って、聞いていました。
「どんな〇〇を つくってもいい」のです。
ぼくたちの社会も、ほんとうは、そういうところのはずだ、と思います。
「きのくに子どもの村学園」は私立だけれど、途中で登場される尾木ママの
​「公立でも同じようなことはできるのよ手書きハート」​
というメッセージが、強烈に刺さります。
そして、公立の例として、長野県の「伊那市立伊那小学校」や、東京の「世田谷区立桜丘中学校」が紹介されます。
とにかく名言の多いこの映画ですが、桜丘中学校の元校長、西郷孝彦先生からも、名言の数々を聞かせてもらえました。
「突拍子のないことをするのが 中学生らしい」
「自由でなきゃダメなんですよ」
西郷孝彦先生の講演は、以前にもオンラインで聴かせていただいたことがあったのですが、今回もかなり胸に響きました。
整列すると前が見えない」という名言もあったのですが、これは、中学校のことだったか、小学校のことだったか、忘れました。
たぶん、この映画で取り上げられている学校なら、どこも、あまり整列を重視していないと思います。
整列するという手段よりも、目的を見ている。
教育の本質がどこにあるのかを見ている。
だから、ルールとして「こんなふうにすべきである」ということが、ほとんどないのだと思います。
「整列すると前が見えない」もまた、象徴的な言葉として受けとめました。
最後に、この映画のメッセージを代表していると思える名言を。
​「どんな子どもも、
 それは1つの個性であり、正解である」​

この言葉をかみしめながら、エンディングテーマのブルーハーツの「夢」を聴くと、感動します。号泣
「公立でも同じようなことはできる」と言われて、実例も見せられたので、
「自分たちの地域でも、学校でも、可能なんだ!」と、
勇気をもらえました。スマイル
家族4人全員で観られたのもよかったです。
妻も、子どもたちも、少なからずこの映画から影響を受けています。
今後の生き方や考え方につながる、影響力のある映画。
まだまだ全国で自主上映会が順次開催中です。
お近くであるときには、ぜひ、観てみてくださいね。大笑い
監督が書かれた本も、出ていますよ。
映画の話も、かなり書かれているみたいです。

『子どもはミライだ! 子どもが輝く発酵の世界』
(オオタヴィン

(関連する過去記事)
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 (2022/10/23の日記)
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