あなたのスライドの改善法 ~『TEDトーク 世界最高のプレゼン術』 その3
さてさて、昨日予告していたとおり、今日は大反省会です。
昨日、パワポをもとにいろいろ話をしてきたのですが、「TEDトーク」のプレゼンの本によると、だめだめの見本市みたいなトークだったので、そのへんを具体的にお話ししたいと思います。
僕の失敗談が、あなたのお役に立てれば、幸いです。
↓もとになっているテキストは、これです。
『TEDトーク 世界最高のプレゼン術』
[ ジェレミー・ドノバン ]
この本の後半には、話し方やプレゼンのあり方の指南が、具体的に記されています。
ちなみに、本書によると、プレゼンをスライドに頼っている時点で、だめだそうです。
僕は、思いっきりスライドに頼りまくりでした。
スライドを使うなら、写真や短い言葉を中心にすべきで、長めの説明は入れるべきではないそうです。
僕は、思いっきり、説明の文をスライドに入れまくりでした。
本書では、たとえば次のように書かれています。
・スライドをまったく用いないのが最善の選択です。
(p170)
・スライドはあくまでも聴衆の理解を助けるためのものであって、自分用の巨大なカンニングペーパーにしてはいけません。
(p171)
・要素が少なければ少ないほど効果的
・ 余白 をたっぷりとりましょう。
・メッセージをひとつしか含んでいないのが、効果的なスライドです。
(p176)
なお、少ない文字しか使わない効果的なスライドの例として、本書では「高橋メソッド」が紹介されています。
僕は、本書を読んで、初めて知りました。
↓ネットで調べると、発案者による実例を見ることができました。
▼高橋メソッド
http://www.rubycolor.org/takahashi/
高橋さんによる上のサイトの最初にあるリンクから、体験できます。
パワポの代わりに、上にある「次へ」でスライドを送っていってください。
迫力があって、すごいです。
あまりにも大きくて、笑っちゃうほどです。
「こんなのもあるんだ!」と知っておくと、いいと思います。
僕が知ったのはプレゼン翌日の今になってからですが。
パワポスライドによる説明に関しては、以前に、次のような本も読んで、感動したことがあります。
『一生使える見やすい資料のデザイン入門 プレゼン資料が劇的改善』
[ 森重湧太 ]
パワポで発表する際には毎回必ず読み返そうと思っていましたが、今回、この本を読み返すことも、ありませんでした。
反省です!
「TEDトーク」の本の中には、次のようなことも書かれています。
・1対1で熱心に語りかけるようなトーンで
・単数形の「あなた」で話しかけよう。
(p141 第9章「スピーチを成功させる言葉の使い方」要点より)
本書を読み返した時点から、これについては意識して使うようにしています。
・・・この、ブログで。
気づきましたか?
学習会の際に自分が話した時には、全然できませんでした。
自分が話すことだけで精一杯で、言葉の使い方にまでは、なかなか気が回りませんでした。
「あなた」って使うと、よかったかもしれません。
そう、まるでジャ○ネットの商品説明のように。
聞いている人は、自分にとってどうなのか、を知りたいのですから。
さて、反省ばかりの今回のプレゼンでしたが、すごくありがたかったこともありました。
発表の約2週間前に、全国の学校で講師としてお話をされている先生に、オンラインでスライドを見ていただき、それをもとに修正を加えることができたのです。
非常に的確なアドバイスをいただき、おかげで修正後のスライドでは自信を持って当日を迎えることができました。
オンライン対話ではスライドの画面共有もできるので、自分のPC内のデータを遠くの先生に見てもらうことが出来、ICTのありがたみも実感しました。
本書にも、「本当に中身の濃いフィードバックが得られる環境とは、たったひとりでもいいから、スピーチの専門家に聴いてもらえる環境のことです。」(p186)という記述があります。
一番効果的なプレゼンの改善法は、自分で一所懸命考えて、これがベストだと思った内容を、信頼できる他の方に事前に見てもらうことですね。
客観的に自分を見ることがなかなかできていないので、他者のアドバイスを積極的に求めることは、今後もやっていきたいと思っています。
(関連する過去記事)
▼『TEDトーク 世界最高のプレゼン術』その1
▼TEDトークの具体例に見る、そのすごさ ~『TEDトーク 世界最高のプレゼン術』 その2