「だからええねん。ありのままで」 ~尾崎里美『ちっちゃいおっちゃん』
『ちっちゃいおっちゃん』は、とてもおもしろい本です。
ジャンルとしては、自己啓発小説になると思いますが、とにかくオモロイ。
『ちっちゃいおっちゃん 笑って学べる心のおべんきょう』
(尾崎里美、カナリア書房、2010、税別1500円)
「ちっちゃいおっちゃん」は、著者が神戸でおこなっているイメージトレーニングの登場人物らしいのですが、とにかく大人気だそうで、本書のような小説の形で読んでも、すごくおもしろいのです。
本書については、過去のブログ記事で一度「感動した」と書いて以来、その詳細にはふれていませんでした。
今回はひとつ、この本の内容に切り込んでみたいと思います。
本書は、一言で言うと、「さえないオッサンが、関西弁の女の子に出会って、人生で大切なことについて教えてもらう話」。
さえないオッサンの自分としては、主人公が自分とオーバーラップして、しかたありませんでした。(笑)
女の子の名前は、のぞみちゃん。
関西弁でツッコミが激しいですが、大切なことを教えてくれます。
そのアドバイスの究極のところを、最終章第4章から、少しだけご紹介します。
・「やる気なんかいらんねん。
自分でどんどん”その気”になるんや。
”やる気”より”その気”やで」
(p138より)
前回・前々回と、「やる気」の出ない子どもにどうやる気を起こさせるか、という話題を書いていましたが、改めて読み返すと、「やる気」を出させるというより、「その気にさせる」というものでした。
「やる気より、その気」
似ているようで、違います。
「やる気なんかいらんねん」とキッパリと言い放たれると、なんだか、その気になってしまいます。
・「正しい生き方なんてないんや。
がんばらんでもええねん」
・「なにをしてもええねん」
(p148より)
究極の、承認。
こんなことを言ってもらったら、そりゃあ、生き方、変わります!
・「長所と短所は表裏一体。
短所を裏返すと長所やねん。
だから、短所を消したら長所も消えてしまう」
・「だからええねん。ありのままで」
(p131より)
この本を読んでから、僕の中で、次の歌がずっとこだまするようになりました。
この歌、好きなんですよね。
「ええねん。」
トータス松本さんは、僕が非常にご縁のある、兵庫県西脇市のご出身。
ちょうどこのあいだ、彼の自伝を古本屋で見つけて、購入しました。
よく知っている地名が出てきます。
楽しんで読めそうです。
『部屋の隅っこには恋のかけら』
(トータス松本、ぴあ、2011、絶版)
オビより:「トータス松本の44年すべてを語り下ろした決定版」
「なにしてもええねん」って言われたら、いっぱい行動できそうです。
あっ。もう、その気になってるわ!
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