子どもたちをつなごう! ~拝野佳生『関係支援を核とした学級づくり』その1

1ヶ月ほど前に、以下の本を読み終わりました。
大変共感し、感銘を受けました。

関係支援を核とした学級づくり 「特別でない」特別支援教育をめざして』
(拝野佳生
(はいのよしき)、解放出版社、2023/11、税別2000円)
タイトルに「インクルーシブ教育」という言葉はありませんが、学校現場におけるインクルーシブ教育の実践を追求している本です。
「特別支援教育」が個別支援や個別指導に重きを置きすぎていることを問題視し、通常学級の集団内における関係支援こそ重要であると説かれています。
具体的なエピソードも多数紹介されており、通常学級の中でインクルーシブ教育を実践しようとする際のまたとない参考書になると思います。
今日から何回かにわたって、本書の内容を読書メモとして残していきます。
冒頭部分だけでしたら、ネット上で試し読みができますので、皆さんもぜひ、チェックしてみてください。
出版社公式サイトなどで、試し読みできます。ウィンク
▼​〝関係支援〟を核とした学級づくり
 (出版社公式サイト)
「​版元ドットコム​」でも、「前書き等」のところで、少し読めるようになっています。
今日は、その冒頭のところから1つだけ、引用させていただきます。
本書における著者の主張は、次のフレーズに集約されているように思いました。


・たまにしか行けない教室で、私がいないときにこそ、子ども同士の支援が必要ではないかと考え、子どもたちを〝つないで〟いました。
(「はじめに」ⅶより)


僕も全く同じ考え方で、支援学級担任や、通級担当をしてきました。
僕が以前働いていた勤務市の特別支援学級担任にとっては、この考え方は、当たり前だったのです。
「支援学級担任の役割は、周りの子とつなぐことだ」と言われていました。
ただ、全国的には、これが当たり前の考え方にはなっていません。
でも、これは、今こそ必要な考え方だと思うのです。
インクルーシブ教育関係の研修が増えてきて、国連の勧告もあり、子どもたち同士がつながりあって、いろんな子を包摂して一緒にやっていくことが、より一層求められてきています。
「子どもは、子どもの中で育つ」
僕が前の勤務市で教わったことです。
「子どもたちをつなぐ実践」こそ、今まさに僕たち教職員が互いに実践交流をしあいながら、学んでいくべきことではないでしょうか。
多くの皆様が本書を手に取って、読んでいただけることを、切に願います。
明日以降のブログでも、本書の中の具体的なところで、僕が印象に残ったところを書いていきたいと思います。ぽっ


動画「分離教育をやめたイタリアのインクルーシブ教育の挑戦」
 (2023/11/05の日記)

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