漢字テストをタブレットで受ける! ~その詳細をお伝えします~

ついに、この日が来ました。大笑い
ずっと前に「この取組については詳しいことはまた今度書きます」と言っていた話を、ようやく書く時が来ました。
#予告してから、なんと約3ヶ月経ったよ。
#ついに、年貢の納め時です。

タイトルは、ズバリ、漢字テストをタブレットで受ける!です。

学校には昔から、漢字が苦手な子が、かなりの数、います。
その中の何人かは、漢字テストで本当に点数がとれなくて、漢字テストのたびに、あまりの点数の悪さに、毎回打ちひしがれています。しょんぼり
個人的には、パソコンやスマホがこれだけ世の中に浸透して、手書きで漢字を書く機会がかなり減っている今、学校のテストで手書きで漢字を書く重要性は、ほとんどない、と認識しています。
それにも関わらず、今も昔も変わらず、学校では「漢字テスト」がかなりの頻度でおこなわれています。
しかし、そこまでの時間と手間をかけて、漢字を書いて覚える意味はどれだけあるだろうか、ということを、思っています。
ただ、そんなことを言っても、来る日も来る日も、漢字テストは、来るわけです。
#僕の思いとは関係なしに、学校は回っています。
#ちなみに、僕自身は、漢字が大得意でした。
#漢字博士と呼ばれていました。
#なので、個人的には漢字は大好きです。
#でも、漢字で苦しんでいる子どものことを考えると、胸が痛いです。

今日も、漢字テストで点数がとれない子をちょっとだけ見させてもらいました。
いつも通級で見ているお子さんとは、違うお子さんです。
教室にお邪魔した時に、ちょっとだけ、関わりました。
漢字テストで書けなかった漢字のうち、担任が「これだけは書こう」としるしをした問題を、頭を悩ませながら、考えているところでした。
僕が支援をしてもいいということだったので、ちょっとだけ関わりました。
基本的には、​3日前のブログ記事​に書いた、「半分だけ書いて見せて続きを考えさせる支援」をベースにしました。
半分だけ書いてみせる時には、「音声化」も心がけました。
たとえば「」という字を思い出す支援の場合、僕は、途中まで書いてみせる支援をしながら、
「迷ってるから、汗をかいているんだよ。十字路で迷うんだよ」
と声かけしました。
それを聞かれていた担任の先生が、「へえ~。そんな風に覚えるやり方があるんですねー」と、感心しておられました。
#その場で適当に考えた覚え方でしたが、そんな風に言ってもらえて、感無量です。ぽっ
#書いてみせながら、聴覚にも訴えるという、五感に訴える作戦です。
今年度初めて導入した「タブレットで漢字テストを受ける」というやり方は、今、その教室で少しずつ広がりを見せており、今回関わらせていただいた子も、普段はタブレットで漢字テストを受けることも、認められています。
僕は、教師になって20年以上経ちます。
今までも「タブレットで漢字テストを受ける」というやり方が必要そうな子には、たくさん出会ってきました。
ただ、実際にそれを実現できたのは、実は、今年が初めてです。
そもそもの発端は、9月。
担任の先生からの相談を受けたことに始まります。
具体的にその子の普段の漢字テストの様子を見せてもらい、「ずっとこの状態が続いていて改善しない」というご相談でした。
担任の先生としてもいろいろ取り組まれてきて、それでも変わらない、ということで僕に相談がありました。
そのお子さんは通級で見ているお子さんでしたが、普段の漢字テストの様子までは詳しく把握できていなかったので、詳しく教えてもらって、「これは、なんとかしないといけないな」と思いました。
それと同時に、「この子の場合は、タブレットで漢字テストを受けた方がいいかもしれない」という言葉が、僕の口から、ぽんと飛び出してきました。
担任の先生も、「試してみたい」ということでした。
今回はかなり痛烈にその必要性を感じましたので、具体的に実現に向けて、動き出すことになりました。
もちろん本人にも確認しましたが、「それができるなら、ぜひ、そうしたい」ということでした。
とは言っても、具体的なやり方や受けた後の評価に関しては分からないことも多かったので、実際にタブレットで漢字テストを受けている現役中学生に、その子の場合のやり方を聞いて、準備しました
#遠方の方ですが、SNSで友だちになっていただいて、ありがたいです。
実際にタブレットで漢字テストを受けているご本人に事前にお話を聞けたのは、本当にありがたかったです。
質問にも詳しく答えていただき、本当に助かりました。
これで、「実際にやってみよう!」という決意が固まりました。大笑い
ここからは、僕が関わっている子が、勤務校で今、実際にやっているやり方です。
やはり、子どもによって、環境によって、若干やり方が変わってくるので、先行事例は知っていましたが、微妙な変更・調整・やり方の改善は必要でした。
今は、ほぼやり方がかたまりましたので、その最終形をお伝えします。
僕が、少し前に、勤務市の有志の会に出したスライド型のレポートがあるので、まずはそれを転載しておきましょう。

これで説明を終わりにしてもいいのですが、これだけだと細かいやり方がまだよく分からないと思うので、ちょっとだけ、詳細を追加説明します。スマイル
今ではもう該当の子はスムーズに自分で一連の流れができるようになっていますが、その一連の流れというのは、こうです。
(1)紙で配られた漢字テストを机上に置き、自分のタブレット端末の「カメラ」で撮影する
  ※撮影した画像は「ピクチャ」フォルダの「カメラロール」に入っています。
(2)パワーポイントを開き、撮影した写真を「背景」に設定する
  ※パワポファイルは、以前作った漢字テストのパワポを流用し、前のスライドのコピーを作って、その背景を新しい問題に差し換えると早い。
  ↓パワポスライド内で右クリックすると「背景の書式設定」が選べます。
  
  ↓パワポスライド内で右クリックすると「背景の書式設定」が選べます。
  
​​​​​(3)あとは、そのスライドの上にテキストボックスを配置し、回答欄に合うように、回答を入力して漢字変換させる。
   ※新規でテキストボックスを作ると縦書きに設定し直さないといけません。
    なので、縦書き設定されている過去に使ったテキストボックスをコピペして、​

​    中身を新しく書き直す方が、早いです。
    以前使ったテキストボックスだと文字サイズも最適化されていて、ナイス。ウィンク
(4)パワポ上で漢字テストの回答を入力し終えたら、保存する
(5)勤務校はTeamsを使っているので、Teamsの自分のクラスの「ファイル」のところの「漢字」フォルダに、自分の名前をつけたこのパワポファイルを提出する
   ※前に提出したファイルとごっちゃになるので、できればファイル名を工夫していつの何のテストか分かるようにした方が良い。
いかがですか?大笑い
これ、僕が実施前に思っていたよりも、超絶簡単にできて、びっくりしたやり方なんです。びっくり
「こんなにカンタンにできるなら、広がるかも」と思っています。
担任の先生がデジタル版の漢字テストを事前に作っておかなくてもいいのが、広がりやすいポイントです。
担任の先生にその気はあっても、実際に毎回その子のためだけにデジタル版を作ってその子に渡す手間があると、忙しい中だとなかなか継続して実施し続けられないんですよね。しょんぼり
今回のやり方は、本人のひらめきもあって、「紙で配ってもらえたら、後は自分でデジタル化して、勝手にやりますから、先生に手間はかけさせません」というやり方に落ち着いたので、けっこう継続して実施できています。
どんなに有効そうなやり方でも、「先生に負担をかける」というのは、今のご時世、なかなか続かないようです。
あくまでもひとつの事例に過ぎませんが、もしもご参考になるところがあれば、幸いです。
他の地域でも、タブレットで漢字テストを受けられるようになることで、手書きで漢字を書くのが嫌でしかたなかった子が、少しでも救われるなら、幸いです。ぽっ

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 (2023/09/13の日記)​​​​​

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