スマホひとつで教科書の文字をデジタル化する方法
紙の文字をデジタルテキストにしたいときというのは、わりとあります。
それを実現する技術をOCRと言います。
最近はOCRの技術が格段に進歩していて、びっくりします。
たとえばどんな使い方があるのでしょうか?
1.教科書のデジタル化
Teamsには「音読の課題」というものがあります。
テキストデータがあれば、それを子どもたちが音読した際に、正しく読めているか自動で評価する機能がついています。
これについては、前多先生が分かりやすいワンポイント動画を作ってくださっています。
この機能、すごく画期的なのですが、国語教科書の音読を課題にして出す場合、教科書のテキストデータが必要です。
教科書のテキストデータについては、授業で使えるようになってきつつあります。
ただ、今はまだ完全に提供されているとは言いがたい状況です。
仮に自分で用意するとしたら、わざわざ打ち込みし直すなんていうのは、めんどくさい。
こういうときこそ、OCRの出番です。
(但し、教科書の内容には著作権がありますので、授業外の利用は控えましょう。
また、オンライン上での教科書データの利用に関してはSARTRASの登録が条件であり、その場合も限定された範囲のみに限った利用にとどめるべきですのでご注意ください。)
2.スマホで撮影してデジタルテキストを抽出
OCRソフトは、以前はスキャナーで読み込むのが一般的でしたが、今はスマホのほうが手軽に使えます。
ただ、きちんとした平面で取り込むにはスキャナーのほうがベターでしょう。
今回はスマホを使う場合を例に挙げます。
スマホには専用の文字認識アプリがあり、いくつかは無料で使えます。
無料でもかなり文字認識の精度が上がっており、オジサン世代としてはオドロキ桃の木山椒の木です。
文字認識だけではなく、その後の活用のことも考えて、ここでは「Googleキープ」を使ってみましょう。
「Googleキープ」の使い方は、ネット上にすでに分かりやすい情報が出ているので、そちらを見てください。
▼写真で撮った文字をテキスト化できる「Google Keep」の便利な機能を紹介します
(Tanweb.net様)
「Googleキープ」は、抽出したデータをクラウド上に保存するため、PCからでもすぐに参照できるのが、なにげに大きなメリットです。
Teamsの音読課題などは、PC上で課題作成をすると思うので、スマホを使うなら「Googleキープ」がいいかな、と思います。
僕が先ほど試しに使ってみたところ、文字認識の精度はかなりよかったです。
教科書ではなく、自宅にあった一般図書で試しました。
ほぼ完ぺきなのですが、「かぎかっこ」と『にじゅうかぎかっこ』を間違えているところが1か所だけありました。
このように、ほんのちょっと直しを入れないといけない場合は、OCRの場合、普通にあります。
OCRは完璧ではないので、必ず見直しはおこなってください。
▼テキストデータを読み上げるWebアプリ「音読さん」。写真も読むよ♪
(2021/12/15の日記)
▼指導書に、教科書のルビ打ち/分かち書きのデータあり
(2021/09/10の日記)
▼タブレットPCで、デイジーのデジタル教科書を使えるようにするには
(2018/03/06の日記)