「未熟な棋士は劣勢の時に我慢できず、すぐ指そうとする」 ~鍋倉夫『リボーンの棋士』
学校の教師にも策略が必要だという本について書いた後は、将棋のマンガについてです。
12月28日のブログで書いた『リボーンの棋士』全7巻を読み終えました。
いやあ、おもしろかった!
人物や背景の描写が美しく、「復活」をテーマにしたストーリーと共に、名作に値すると感じました。
3巻と4巻から、印象に残ったところを少し引用してみましょう。
鍋倉夫『リボーンの棋士』
・自分の形勢が悪い時に、どれだけ辛抱して考えられるか・・・・
それは勝ってる時に手を読むより、はるかに辛い。
弱い奴は、我慢できずにすぐ指してしまう。
(3巻収録 第27回「刹那」より)
・未熟な棋士は劣勢の時に我慢できず、すぐ指そうとする。
悪い局面を見ていたくないから、もうひと踏ん張りができない。
(4巻収録 第36回「阻喪」より)
「自分がそうだな」と思って、ドキンとした箇所です。
将棋だけでなく、人生のいろんな局面で効いてくる知識だと思います。
・どんなに強い棋士でも勝ち続けることはできない。
何を思い詰めてるか知らないけど
ここからがスタートなんだよ。
近道なんてない。
(4巻収録 第37回「黒星」より)
この回のタイトルでもある「黒星」の持つ意味が象徴的に語られている箇所です。
黒星の意味を知るからこそ、白星の意味も分かるのかもしれません。
こういった象徴的な漢字2文字のタイトルも含めて、小説っぽい作品です。
将棋好きな人でなくても、オススメです。
人生は勝ち負けではないですが、「負け」と捉えて落ち込んでしまう人に、復活の道筋を教えてくれるマンガです。
リボーンの棋士(1) (ビッグ コミックス) [ 鍋 倉夫 ]
リボーンの棋士(2) (ビッグ コミックス) [ 鍋 倉夫 ]
リボーンの棋士(3) (ビッグ コミックス) [ 鍋 倉夫 ]
リボーンの棋士(4) (ビッグ コミックス) [ 鍋 倉夫 ]
リボーンの棋士(5) (ビッグ コミックス) [ 鍋 倉夫 ]
リボーンの棋士(6) (ビッグ コミックス) [ 鍋 倉夫 ]
リボーンの棋士(7) (ビッグ コミックス) [ 鍋 倉夫 ]