「本気」 ~鴨頭嘉人『私の働き方改革』

鴨頭さんの「私は自分の仕事が大好き」シリーズ第3巻、『私の働き方改革』を読みました。

【中古】 『私は自分の仕事が大好き(3) 私の働き方改革』
(鴨頭嘉人

「働き方改革」と言えば、仕事の合理化とか時短といったイメージですが、本書は「考え方」の本。
なぜか「働き方」=「働く時間の捉え方」というイメージが世間には根付いていますが、まっさらな気持ちで改めて考えると、「働き方」=「どう働くのかという、考え方」とみなしたほうが、素直な捉え方だと言えます。
本書には、仕事に本気で向き合う中から生まれてきた、名言・至言がいっぱいです。
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『私の働き方改革』
読書メモ ロゴ
​​・仕事の価値は 自己評価がすべてです​。
 自分の仕事の価値は 他人が決めているんじゃない。
  (p34)
びっくり本書冒頭の中の言葉ですが、これが本当に重要だと思います。
  子どもの勉強についてもまったく同じ。
  評価されるためにやっているとしたら、やらされ仕事なわけです。
  それは、本来の姿ではありません。
  学校でも企業でも、「言われたからやっている」というのが蔓延していますが、それが一番いけません。
  本書は、それに真っ向から立ち向かう書なのです。
  僕の尊敬する生き方は、坂本龍馬の生き方です。
  世の中の人がどう言おうと、自分の信じる道を行く。
  ひとに、左右されない。

<チンドン屋 宮田わかなさん の言葉>
​・私が売っているのは物ではなく、
 ​空気感、縁起良さ、人を笑顔と元気にすること​

  (p153)
大笑い本書にはたくさんの人のお仕事レポートが掲載されています。
  世の中を明るくするチンドン屋のお仕事も、それを誇りに思うわかなさんも、本当に素敵です。
  こういう考え方は、チンドン屋ならずとも、すべての職業に通ずるものだと思います。

<高校教師 岩永光弘さん の勤務先の 奥田理事長の言葉>
・先生の言うことを聞かない​生徒を、「まず、喜ばせろ!」
​​
  (p251)
​・「生徒が一生懸命になのに、
  何で先生たちが一生懸命になれないのだ!」​

  (p252)
びっくり岩永さんの報告の中にある、奥田理事長の「非常識な改革」の中の言葉。
  これを聞いて岩永さんは、大きな衝撃を受けたそうです。
  改革の根底には「教育はサービス業だ」という言葉がありました。
  徹底した改革の結果、荒れた教育困難校から、
  「生徒の”やりたい”をとことん応援する学校」へと変貌を遂げたそうです。
  僕は昔、現役の先生から「教育はサービス業じゃないんだ」という声を聞いたことがあります。
  ただ、僕の考えは当初から「教育はサービス業」という考えに近かったです。
  ただ、サービスとは言っても、子どもが望むものを与えるということではありません。
  将来の投資に向けてのサービス業です。
  サービスとは、個々のニーズにこたえ、ニーズに合ったものを提供することです。
  「特別支援教育」は「スペシャルニーズ・エデュケーション」ですが、通常の教育だって、ニーズにこたえてやっていかないといけないと思っています。
  とはいえ、世の中は
「教育はサービス業じゃない」と考える人のほうが主流のようです。
  このテーマで教育論議をすると、面白くなりそうです。

  
<高校教師 岩永光弘さん の言葉>
​・​「本気」​
 理事長と出会って12年、私はこの「本気」という言葉を何回、何百回、何千回と聞かされたのでしょうか?
・本気という言葉の持つ本当の意味は、絶対に、頭で考えてもわからない​

  (p254)
​​​・毎日学校に行くときに、本気スイッチが入るのがわかるのです。
 すると、何をやっても楽しい。
・本気で働くって楽しいんです。​​​

  (p255)
号泣この理事長のすごさが伝わってきました。
  学校の先生を変えるだけの熱量をもって、粘り強く「本気」という言葉を言い続けてこられたのですね。

  くだんの理事長は2年後に校長になり、本も書かれています。
  ​
  『ヤンチャ校長、学校を変える』

  (奥田 修史、宝島社、2013)
<農家 渡部佳菜子さん の言葉>
​・イメージが作り物ならば、
 「私が作ったっていい」
 「そうだ! 私が作ろう」
  (p264)
・よーし!本物のイメージガールになってやる!!
 恥ずかしがったり、気後れしている場合じゃないんだ。
 だって、未来の福島の農業を作っていくのは、この私なんだから。

  (p265)
号泣原発事故による風評被害でマイナスイメージから手に取ってもらえなくなった福島の野菜
  そんな状況を「イメージは作り物なのだから、変えられる!」と前向きにとらえて頑張られた渡部さんの姿に感動します。

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いかがでしたか?
世間一般の「働き方改革」とは違った内容ですが、こういった本も世の中には必要だと思います。
働くことについての、夢や希望をいただきました。
いくつになっても、夢や希望は大事にしたい。

「イメージが伝わっているんです​。」 ~鴨頭 嘉人『夢を叶える5つの力』
 (2021/08/05の日記)
鴨頭 嘉人(さんの子どもの、)『自己肯定力』
 (2021/07/04の日記)

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