タブレットがいじめに使われていたという報道記事について
タブレットがいじめに使われていた件がニュース報道されており、非常にショックを覚えています。(ネット上の報道記事へのリンクは後掲)
現在はまだ調査中だと思いますが、これについては情報をしっかり全国の学校・教職員が共有し、同じことが二度と起こらないようにしないといけない、と思っています。
もしかしたら同じような状況が、ほかの地域・ほかの学校でもあるかもしれません。
気づいたらすぐに修正して事態の改善を図るべきで、至急共有すべき情報であると思います。
今出されている情報の中でも、タブレットの運用に関する管理設定で疑問に思える箇所がありました。
△一人一人に割り当てられたIDは出席番号であり、パスワードは全員同じだった。
→他人になりすますことが簡単にできてしまう!
僕がこれまでに読んだ本では、「パスワードは家のカギと同じ。容易に人に教えないで。人に推測されるものをつけないで」と書いてありました。
このブログの過去記事でも、2度、パスワードについて本に書かれていた内容を取り上げています。
▼GIGAスクール構想の1人1台は何のため?何をする? 低学年向けパワーポイント資料を作成しました。
▼IDやパスワードはなぜ大切? ~『 サイバーセキュリティのひみつ』
たしかに、学校の悪しき文化として、パスワードを秘密にせずに、うまくいかなかった時に教師がすぐに助けられるようにしたり、全員がスムーズに一斉授業の中でログインできるようにしたりすることが、これまでにはあったかもしれません。
しかし、1人1台端末の導入に伴い、他人に覚えられにくいパスワードをそれぞれに割り当て、パスワードの意味も合わせて教えるのは、必須事項だったと思います。
今すでに他人から容易に推測されてしまうパスワードで運用してしまっている学校は、すぐに変えた方がいいと思います。
△児童生徒どうしのヒミツのチャット(プライベートチャット)ができ、大人がチェックできなかった。
→チャットでの悪口・いじめにつながった!
これは管理設定で禁止できる項目だと思います。
Teamsの場合だと、監視付きチャットというものも、あるようです。
学校の端末はあくまでも学校のものであり、子どもたちの自主性に委ねる部分はあるにせよ、自主的に行っているその全ては学校側に筒抜けになっているという状態が必要だと思っています。
教師が見ている中で不適切な使用が認められたら、指導したり、使い方を考えさせたりすることができます。個人的には禁止にせずに使える自由を与えるのは、主体性を尊重する素晴らしい方針だと思いますが、学校側が把握できない状態にすると、「不適切な使い方」に学校が気づかないまま、エスカレートしてしまうことがあります。
こういうことがあったからと言って、反動でなんでも禁止になってしまったり、タブレットを使わせないということになってしまうのは反対ですが、やはり「気をつけるべきこと」をしっかり把握した上で使わせないと、大変なことになってしまうと思いました。
最後に、僕の情報入手源について、書いておきます。
僕はGoogleアラートで「GIGAスクール」というのを入れています。
そうすると、ネット上の記事でこのキーワードに関係する記事の一覧が、毎日メールで送られてくるのです。
そこで気になったニュースはチェックするようにしています。
今回のいじめ自殺報道については、最初に知ったのはYahooニュースでしたが、プレジデント・オンラインが大元だったようですので、そちらの元記事を主として参照しました。
Yahooニュースについては転載されたものですが、世間の人のコメントも合わせて見ることができます。
元記事のプレジデント・オンラインは、今後も続報を出していくとのことです。
▼小6女子をいじめ自殺に追い込んだ「一人一台端末」の恐怖
(Yahooニュース 2021/9/13 17:16)
▼小6女子をいじめ自殺に追い込んだ「一人一台端末」の恐怖
(PRESIDENT Online 2021/09/13 17:00)
▼「小6女子いじめ自殺」チャットに書かれた誹謗中傷はなぜ消されていたのか
(PRESIDENT Online 2021/09/14 13:00)
こういったネット上の報道記事にはあおり報道と思えるものもあるので読む側にも注意が必要ですが、ネットリテラシーを踏まえた上で最新の情報を収集し、各自で今後の改善につなげることが大事かと思います。