カテゴリー: 本の紹介

  • 時代の最先端 Google社の働き方! ~ピョートル『ニューエリート』

    ​​​お盆休みですのでブログを毎日更新します。
    ブログで紹介したい本が山ほどたまっているのです。
    たとえば、これ。
    『ニューエリート』
    『まんがで知る未来への学び』の前田康裕先生が薦められていたので購入したように思います。
    基本的に尊敬できる方が薦められた本は買う主義なので。大笑い

    『ニューエリート グーグル流・新しい価値を生み出し世界を変える人たち
    (ピョートル・フェリークス・グジバチ、、大和書房、2018、1500円

    著者はGoogle社で長く勤めていたピョートルさん。
    日本在住歴も長く、本書出版時点で17年となっています。
    どおりで、日本語がお上手です。
    Society5.0なんていう言葉が出てきて、社会が急激に変化してきた時代。
    旧態依然の働き方・生き方が通用しなくなってきます。
    その具体的な「変化」と「対応」を、Google社の働き方から学べる1冊です。
    「エリート」という言葉は僕は、あまり好きではありません。
    ですが、この本は、いいです!
    「エリート」ではなく、
    ニューエリート」ですからね。
    ニュータイプみたいなもんです。大笑い
    では、「ニューエリート」とは何か?
    その定義は、p13の表で、「オールドエリート」との対比でまとめられていました。
    その最初に掲げられているのが、
    利他主義」。
    そして、「社会貢献」「学習主義​​​​」などの言葉が続きます。
    つねに他の人のことを考え、実践して社会に貢献し、学び続ける人、といった意味でしょうか。
    =======================
    ​・​変化​は突然やってきます。
    ・変化を受け入れ、変化を乗りこなし、変化を楽しむ必要があるのです。
     変わること、変わり続けること。
    ​ そのためには、常に次の可能性に備えておくことです。​

      (p13)
    =======================
    変化の激しい時代です。
    しかし、変化は必然なのです。
    変化を前提として生きていかなければなりません。
    ちなみに、変化の必要性に気がついていない人たちのことを、本書では
    ゆでガエル層
    と揶揄されています。
    お水がお湯になっているのに気づかずにゆであがっちゃったら
    気づいた時には死んでますよ!しょんぼり
    =======================
    ​​・これからの働き方のステージは、クリエイティブエコノミーです。
    ​情熱、創造性、率先​です。
    ・起業精神が必要になります。
      (p25)
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    民間企業大手の中には、企業内起業が認められているところがあります。
    公教育においても、教職員の副業を許可すべきではないかという議論があります。
    大事なのは、クリエイティブ性です。
    決められたことだけをやる働き方では、生き残れません。
    仕事は自分で作っていくのです。
    やりたいことを、自ら手を上げてやっていくことが求められています。
    その点、Google社はすごいです。
    就業時間の20%の時間で好きなことをしていい」と認められているそうです。
    (p38)
    そのほうが、回り回って会社にとっても利益になると分かっているのだと思います。
    社内での部活も活発だそうですよ。
    仲良くなるだけでなく、生産性も確実にアップする」ということです。
    (p218)
    本書の最後には「フロー」という言葉も出てきます。
    フロー状態になれる職場環境」が重要です。
    従業員がフロー状態に入ると、想像力や問題解決力が4倍になり、
     さらに、経営者がフロー状態に入ると、会社の生産性は5倍にまで膨れ上がる」とか。
    (p257)
    「フロー」はマラソンランナーのランナーズハイのような状態で、
    没入してすんごく集中している状態です。
    野球で言うと、集中しすぎて「投げた球が止まって見える」ような状態です。
    この状態になれば天下無敵ですが、うれしいことに、誰でもなれます。大笑い
    ただ、どうやってなるかが、問題です。
    環境の重要性がそういうところからも分かります。
    フロー状態になれる職場環境」が用意できたら、最強ですね。
    =======================
    ​・「見たい世界」を作るために、自分がやるべきこと=ミッションを探しだし、そのミッションを果たしていきます。
    実現しようとする意志の強さが重要です。
    ・エネルギーがあれば、賛同する人は必ず現れます。
      (p43)
    =======================
    同じようなことを言っておられる日本人がいます。
    斎藤孝さんです。
    斎藤孝さんの唱えておられる三拍子。
    ミッション、パッション、ハイテンション」。
    語呂がいいので、ずっと覚えています。
    大事なことは、変わりません。
    ピョートルさんの場合は、「ビジョン」を最初に持ってきて
    「ビジョン、ミッション、パッション」と言っておられます。
    (p44)
    なお、ビジョンの叶え方のところで、
    ​「​自己実現=他者貢献​」​と言われているところが、興味深いです。
    (p47)
    自分のやりたいことが、他者への貢献と重ならないと、ならない。
    その取り組み方のコツは、本書にいろいろ書かれています。
    たとえば、
    ​「中途半端に取り組まず、120%の力を注ぐべき。」​(p101)
    とあります。
    100%ではありません。
    120%です。
    自分で設定した限界は超えないといけません。
    まさに、フローです。
    あふれ出るエネルギーでもって、やり抜くのです。
    逆に、取り組まないコツも、書かれています。(笑)
    =======================
    ​・自分がやる仕事とやらない仕事をはっきり決めます。
    ・「やらない仕事」は、
    ​​
     「完全に捨ててもよい」
     「自動化・仕組み化して行う」
     という2つの選択肢があります。
      (p103)
    =======================
    会社で働いている立場だと「やらない仕事」と自分が決めても、組織としてやらざるを得ないことがほとんどだと思います。
    なので、実際には「自動化・仕組み化して行う」をどれだけできるかですかね。
    僕が提唱している「AIを使って自動化・仕組み化」というのも、全く同じです。
    具体的には、エクセルのマクロ機能などを使って、3時間かかる仕事が3分でできたりします。
    (参考▼大規模校で役立つ!別のエクセルデータから「探してくる」操作の自動化
    本の中で具体的に紹介されている事例は、メルカリでした。
    人が同じタスクを2度以上すると自動化のチャンスととらえ、AIと機械学習で自分たちの仕事をこなしていく。」(p103)
    とのことです。
    同じタスクを2度以上していることなんて、日常茶飯事ですよね。
    かなりの仕事が、実際には自動化・仕組み化できることになります。
    だからこそ、クリエイティブな仕事に時間というリソースをかけられるようになるのです。
    クリエイティブな仕事の進め方としては、たとえば他者を巻き込んでいくことが書かれています。
    著書のタイトル候補が5つくらいあるときに、フェイスブックを通じて意見を募集する
    (p141)などのアイデアが、それです。
    タイトルを一緒に考えてくれた人たちは、仲間意識を強められますし、すごくいいアイデアだと思います。タイトルを客観的な意見をもとに決められるのと、仲間の絆が深まること、一挙両得です。
    SNSは使いようですね。
    リーダーシップの取り方についても、本書後半に書かれています。
    =======================
    ・「予算や納期などの制限がなかったら?」
     「10倍のリソースがあれば?」
    ​ など、可能性を最大限に広げるような質問を投げかける
      (p196)
    =======================
    自分たちで頭の中に勝手に制限をかけていることってわりと多いです。
    リーダーはまず、その制限を取っ払う。
    なんでもできる、自由な発想で考えさせる。
    いいですね!
    ちなみに、優れたリーダーは質問『しか』しないそうです。
    「質問」の重要性が分かります。
    最後に、今風の働き方として、瞬時にデータ化する働き方を引用しておきます。
    =======================
    ・議事録や資料は、クラウド上のグーグルドキュメントに全員が同時に書き込みます。そうすれば、ミーティング終了時には資料ができあがっています。
      (p200)
    =======================

    環境としては、学校の教職員についても同じような環境が用意されるようになりました。
    すでに会議の議事録を会議と同時並行で作っている学校も聞いています。
    ただ、僕の場合、実際にやると、会議に集中しきれなくて中途半端になってしまいました。
    可能性は感じるものの、もっと貪欲に実践していかないと、そんなにすぐに理想の形にはなりませんね。

    テンションを上げていこう!
     (2006/09/12の日記)
    前田康裕『まんがで知る未来への学び これからの社会をつくる学習者たち』
     (2021/04/19の日記)

  • 菊池省三対談集『「教育」を解き放つ』

    菊池省三先生はもと北九州の小学校の先生。
    NHKの「​プロフェッショナル 仕事の流儀​」で取り上げられて以降、
    「学級崩壊立て直し人」として「​世界一受けたい授業​」に出演されるなど、
    全国的に有名な教育実践家の先生です。
    そんな菊池先生が日本全国の著名な実践家と対談された際の内容をまとめた本があります。
    (教育分野以外の実践家も含みます。)

    『「教育」を解き放つ 菊池省三対談集』
    (菊池省三、中村堂、2019,税別2000円

    ▼​菊池省三対談集『「教育」を解き放つ』出版社公式サイト
    勤務市の市長も対談されていたので思わず買いました。
    市長の意外な一面を知ることができたのはもちろんですが、他の方も素晴らしい方ばかりで、非常に勉強になりました。
    日本中に素晴らしい方がたくさんいらっしゃるんだな、ということが分かりました。
    菊池先生が対談された全国の「トップランナー」の方々は、以下の通りです。
    出版社公式サイトの目次より、転載させていただきます。
    (どの方の内容も素晴らしいのですが、太字の方のところだけ、後で引用させていただきます。)
    =======================
    1 アクティブ・ラーニングのその先へ 鈴木寛
    2 公教育だからこそできること 藻谷浩介
    3 自らの力で未来を創り出す子ども育てる 南郷市兵
    4 考え続ける人間を育てる 下村健一
    5 子どもを育てるのではなく、人間を育てる 柴田愛子
    6 「同調教育」から「一人ひとりを大切にする教育」へ 齋藤眞人
    7 高知県いの町 菊池学園の取り組み 塩田始 & 藤岡孝雄
    8 コミュニケーション力で地域を拓く 片山象三
    9 「ほめあうまち なかつ(HOME-MACHI)」を創造する 奥塚正典
    10 言葉を大切にした教育で人格の完成を 稲嶺進
    11 ほめるとは価値を発見して伝えること 西村貴好
    12 ほめ合うことで、人間関係豊かな組織・学級づくりを 太田肇
    13 今、教師に求められる力とは 陰山英男
    14 「主体的・対話的で深い学び」を創る教師の生き方 前田康裕
    15 教師の元気が、子どもの元気をつくる 島田妙子
    =======================
    最初にこうやってお名前を見たときに
    僕がすでに存じあげていた方がわりといらっしゃる一方、
    存じ上げなかった方も、かなりいらっしゃいました。
    ところが、僕が知らなかっただけでした。
    どなたも非常に考え方が先進的で知識が豊富です。
    だから、対談が面白いし、ためになる!
    たとえばどんなことが勉強になったのか、
    少し具体的に引用させていただきます。
    =======================
    菊池省三対談集『「教育」を解き放つ』
    読書メモ ロゴ
    ​~鈴木寛~​
    ​・先生方は、もっともっと楽しんでほしいと思います​​。​
    ・イリイチが提唱した「conviviality」
         = みんなが生き生きと盛り上がっている、白熱している状態
      = 「共愉
    ・一斉指導では、凸凹をなくすことが課題でした。
     これからは、凸凹が科学反応を起こしてたときの楽しさをエンジョイしてほしいと思います。​​

      (p22)
    スマイル鈴木寛(すずき・かん)先生は、元文部科学副大臣。
      対談の中で現職教員へのエールを語られ、勇気と元気をいただきました。

      イリイチの「コンヴィヴァリティ」は、神戸大学の津田英二先生が著書の中で言及されていたので知っていました。(▼「障害」の「社会モデル」を考える ~津田英二『物語としての発達/文化を介した教育』)鈴木先生の話の中にも登場してきたので、これからの社会では非常に大切な概念なんだな、と改めて思いました。
      新しい言葉を知ることで、単に言葉を知るのではなく、世界が広がりますね。

      鈴木先生が思い描いている教室は、僕も理想とするところです。
      ただ、鈴木先生が過去形で語られている「凸凹をなくすことが課題でした」は、現在進行形でまだまだ多くの学校現場で見られます。
      凸凹をなくすのではなく、凸凹を生かす!
      そういった学校になれば、誰もが学びやすい、生活しやすい学校になると思いました。
    ​~柴田愛子~
    ​​・子どもが怒っているときに、「どうして怒っているの」ではなく
     「怒っているんだよね」と 感じていることに寄り添ってあげると、
     「そうだよ!」と気持ちを開いてくれます​
     子どもは、訳を知ってほしいのではなく、共感してほしいのです。​
      (p71)
    スマイル柴田愛子先生は、もと幼稚園の先生。
      子どもの立場に立った、非常に愛情深い方で、僕自身の子どもとの関わり方を反省させられました。
      特に僕自身の子との関わりについては、思い当たることがありまくり。
      「共感ができていなかったなあ・・・」と反省しきりです。
      こうやって指摘されると、本当にそうだと思います。

    ​~齋藤眞人~
    ​​・「指導」の前に「理解」が大切だと思ってやってきました​。​
    ・学級担任個人の責任を問うような学校ではありませんから、むしろ問題が表出したほうが、教員のためにもなるのです。

      (p91)
    スマイル齋藤眞人(さいとう・まさと)先生は、もと中学校の音楽の先生。
      2006年から立花高等学校の校長先生をされています。

      「一人ひとりの人格を尊重した自立支援教育」(p84)に取り組まれている方です。
      この方の話を読んで、思わず「立花高等学校」を検索しました。
      学校をあげて子どもたちを大切にする教育に取り組んでおられます。
      担任個人の責任を問うような学校ではないというところから、大阪の大空小学校を思い起こしました。全教職員をあげて、子ども一人ひとりを理解し、支える教育。
      「学校はこうでなくちゃ」と、理想を再確認させてもらいました。
      ちなみに立花高等学校では、「生徒指導部」をなくして「生徒理解部」を作られたそうです。(p90)こういった具体的取組の裏側に、真摯で強い教員の思いが隠れているのですね。
    =======================  
    最後に、菊池先生の対談の中での言葉の中から。
    最も印象に残った言葉を引用し、終わります。
    ======================= 
    ​・「よしやるぞ」という強い気持ちがない限り、
     どんな手法を使ったとしてもだめだろう

      (p165)
    ======================= 
    すべての実践の根底にあるもの。
    理屈より、感情。
    気持ちの部分。
    気持ちが冷めないように、引き続き多くの実践家の方々から学ばせていただきたいと思います。
    本書では新たな考えや実践、重要な示唆の数々に触れ、それぞれの方々をネットで検索してさらに詳しく調べることもしてみました。
    教師が自ら学ぶ上で、この上ない参考書です。
    学びたい先生方には、本当におすすめです。
    ぜひ読んでみてください!大笑い
    (関連する過去記事)
    工藤勇一『学校の「当たり前」をやめた。』
     (2021/07/06の日記)
    「障害」の「社会モデル」を考える ~津田英二『物語としての発達/文化を介した教育』
     (2020/12/09の日記)
    東井義雄先生
     (2018/08/09の日記)
    佐々木正美『子どもへのまなざし』6~しからない、ゆずらない
     (2009/10/24の日記)

  • 細貝駿『小学校教師を辞めて、世界の学校を回ってみた』

    ​約2か月前、非常に興味深いオンラインの教育系イベントがありました。
    ​「小学校の先生でもできるんです」​

    登場されたのはおふたりの先生。
    1年間をかけて世界の学校・教育現場を回られた「​世界一周先生​」。
    現役先生なのに1年目に起業された「社長先生」。
    イベント内では、社長先生に関しては
    「一般社団法人なので厳密には”社長”と言わないのでは」
    というツッコミもありましたが、細かいことはいいんです。大笑い
    既存の枠を超えて「こんなことができるんだ!」という夢を感じられるイベントで、大変よかったです。
    おふたりの先生とは、これを機会にFacebookを通じて「お友達」登録させていただきました。
    ありがとうございます。
    そして8月下旬。
    「世界一周先生」こと細貝駿先生をゲスト講師にして、僕が主催する市内教職員の自主研修会を開催します。
    日時は、8月20日(金)午前 10:00~11:30。
    僕の勤務市の教職員であれば誰でも参加可能です。
    条件に当てはまる方で参加したい方はぜひご連絡くださいね。
    僕の勤務市の教職員でない方でも、ご安心ください。
    誰でも参加できるオンラインイベントがその2日後にあります。
    大規模イベント「未来の先生フォーラム」内のプログラム

    ■世界の学校と日本の学校から考える「より良い教育」とは何か?
     
    https://bit.ly/3rqStwI
    日時は、8/22 (日) 午後 16:00 – 17:00。
    参加費は1000円です。
    参加申し込みはリンク先の上のほうにある「参加申し込み」から。
    細貝先生が世界一周で感じられたことを多くの方に伝えていただけるのをうれしく思っています。ウィンク
    そんな細貝先生の著書が
    『小学校教師を辞めて、世界の学校を回ってみた』


    『小学校教師を辞めて、世界の学校を回ってみた』
    (細貝 駿、セルバ出版、2021、税別1700円


    ずいぶん前に読み終わっていたのですが、イベントの告知に合わせて、満を持してここにその読書メモを公開したいと思います。大笑い
    =======================
    『小学校教師を辞めて、世界の学校を回ってみた』
    読書メモ ロゴ
    (・の後の太字部分は本書からの引用、
     その後の緑文字部分は僕の意見や感想です。)
    ​​・手を挙げたり、自分で椅子を倒したりと、小さな行動を自分の意志で行うことがとても重要だ​
    ​・「自分で思考し、選択し、行動し、物事を前に進める経験サイクル」の積み重ねが「自ら考えて行動する力」を養うことになっていく。​​
      (p35より)
    スマイル非常に共感できた部分です。
      今の世の中、便利になりすぎているので、特に日本では自分でわざわざ行動しなくても普通に生活できてしまうことが多いです。その点、外国のほうがまだまだ、ちょっとしたことを自分でやらないといけないことが多いようです。
      日本の教育や日本の社会は、実は「自ら考えて行動する力」を奪ってしまっているのかもしれません。
      細貝先生は、オランダの電車の椅子は自分で出して座るものだったというような具体的な経験から、こういった気づきを書かれています。
      こういったことをシェアしていただくことで、世界を知らない僕たちでも、日本の教育や社会を改めて見つめなおすことができると思います。

    ​・海外の学校の授業を見学していて、教師がやりたいこととは全く別のことをしている子どもがいた。​
      (p38より)
    ​自分の都合で子どもの学びを奪わない​
      (p39より)
    ​​しょんぼり日本に比べて海外のほうが圧倒的に、子どもたちが自由に学んでいると感じられる場面が多いようです。
      これも非常に大事なポイントだと思いました

      日本はまだまだ大人数の教室が多く、教師の都合でやることを押し付けてしまうことも起こりやすいです。
      世界の教育を学ぶ際に、僕が一番知りたいこと。
      それは、世界の学校は「個」としての子どもをどのように尊重して教育を進めているのか、ということです。
      
      僕は大学図書館というところが好きで、一時期よく行っていました。
      大学図書館で一番調べていたのが、世界の学校での教育です。
      大学図書館だとDVDも観られるので、映像で観たりもしていました。
      やはり、日本とは違うやり方をとっている学校が、多い。
      日本の教育はどの学校でも平等に同じ教育を受けられることを重視しているために、画一的・均一的なところがあるのですが、よりよい教育を目指すためには、やはり「ほかのやり方」も知っておいたほうがいいと思っています。ほかのやり方を実際にとるかどうかは別にして、知っておくことは、少なくとも教師の幅を広げます。
      多様な子どもたちと向き合って教育活動を続けていくためには、教師としての「幅」は絶対に必要です。

    ​​・先生が不得意なことを教えるのであれば、ICTが発達している現代では、様々なツールをつかったほうがよい​
      (p46より)
    スマイル世界の教育を学ぶ際に、今なら特に注目しておきたいのは、ICT活用ですね。
      日本でも「GIGAスクール構想」と言って、1人1台端末が児童生徒一人ひとりに配られましたが、これも元々は日本が世界格国に比べてICT教育の分野で非常に遅れていたからです。
      では、世界の教育現場では、ICT活用がどのように進んでいるのか?
      これを実際に知っておくことは、
    ICT後進国としての必須事項です。
      僕は細貝先生の本を読む前にも、外国でICTを使って教育を進めてきた事例をいくつか本で知りました。発展途上国の子どもたちが、ICTを使うことで、みるみるうちに学力をつけ、ムラで初めての大学生が誕生するというような事例が、いっぱい起きていました。
      ICTは、手段にしかすぎませんが、非常に夢のある手段です。
      ICTがなかった場合には不可能だったことが、可能になっているのです。
      ドラえもんがひみつ道具で夢を叶えていたのと同じようなことが、実際に起きているのです。

    ​​・ヨーロッパや北欧の人は とにかく余裕のある人が多かった​。​
      (p83より)
    ・オランダの学校に行った際、校長先生が、こう言っていた。
     「僕は週4日働いている。妻は週3日働いている。合わせて1週間だろう。それでよいじゃないか? だって家族との時間、恋人との時間、趣味の時間は大事じゃないか?」
      (p103より)
    ぽっ日本の教育現場の課題はいくつかありますが、「余裕がない」というのは、かなり大きな課題です。
      もちろん学校によって違うのでしょうが…。
     
      学校だけでなく、社会全体で、日本の大人に余裕がないように思います。
      だからこそ、海外の事例に学ばなければなりません。
      個人的に、一番欲しいのが、「余裕」です!(^0^)
      以前、このブログで
    『フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか』という本を紹介したこともありました。
      勤務時間を少なくすることだけが余裕を作ることではありませんが、余裕がないとミスを連発したり、ちょっとのことでイライラしたりしてしまうことにつながるので、余裕を持つのはかなり大事だと思います・・・。
    ↓次が、最後の引用です!
    ・人にはそれぞれ居心地のよい体勢と空間がある
    ・リラックスした状態で思考が働きやすい体勢、空間をつくればそれでよい
    ・そもそもなぜ日本は「よい姿勢」を好むのか?

      (p115より)
    ウィンクさっきの「余裕」の話にもかかわってくるかもしれませんが、いつも姿勢を気にしている自分がいます。
      自分なりには「よい姿勢」にそれなりの理由を感じていますが、果たしてそれが万人に共通のものなのか? 世界の教育を見てぜひ実際に確かめたいという思いを強く持っています。
      日本では当たり前になっていることについて、そもそもなぜそうなのか?と「そもそもを疑う」ことは、学び続ける人にとって必要な姿勢だと思います。

    =======================
    いかがですか?
    小学校教師である著者が、教職を一旦辞しておこなった1年間の世界各国の学校行脚。
    その行動力と世界からの学びから、学ぶことがたくさんあると思いませんか?
    日本の教育のあり方について一度立ち止まって見つめ直すためにも、ご一読をおすすめします。
    教師としての働き方を考え直すきっかけにもなるかもしれませんよ。大笑い
    また、細貝先生は世界一周仲間55人と一緒に自主製作本も作られています。
    その名も『ROUTE55』。

    オールカラーで世界の絶景や驚きの写真が堪能できて、55人の旅人の体験談や旅からの気づきを読むことができるこの本は、自主製作本としてはあまりにもクオリティが高すぎてびっくりです。
    素晴らしい本なので、こちらもぜひ多くの方に手に取って読んでもらいたいと思います。
    ただ、『ROUTE55』のほうは一般の本屋さんに流通していませんので、SNSなどでご本人に直接注文する必要があります。僕に連絡してくださいましたら仲介しますが、気さくな先生なので、面識のない方でも、気軽に連絡を取ってみてください。大笑い

    世界の子どもたち ~『トットちゃんとトットちゃんたち』
     (2010/07/03の日記)
    「動画で見る100人の村」~まず世界の現実を知ることから
    ​ (2009/06/08の日記)
    『世界がもし100人の村だったら』シリーズ作品紹介
     (2009/06/09の日記)
    『フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか』
     (2021/01/18の日記)

  • 55人の世界一周体験を集めた自主製作本『ROUTE55』

    ​​​昨日の記事​の最後で少しだけ触れた本
    『ROUTE55』

    自主製作本のレベルを遥かに超えてすごくいい本になっているので、詳細に触れていきたいと思います。
    本の自主製作とか、映画の自主上映って、思いがすごく詰まっていますよね。
    誰の許可が出なくても、自分たちで作っちゃうんだーという熱い思いが反映されているので、僕は好きです。
    自主製作映画は一時期よく観に行っていて、「1/4の奇跡」は4~5回観ました。
    ただ、自分で自主製作CDを作ったときは注文が全くなくてショックでした。
    自主製作ものは、たくさんの人に伝わるものと、全く伝わらないものに二分されます。(笑)
    『ROUTE55』は、オールカラーで約250ページ。
    世界各地で撮影された写真がカラーで見られるだけでもポイントが高いです。
    それに加えて、世界一周を経験された55人の多種多様な旅人による4ページずつの寄稿。
    それぞれの個性が出ていて、思いと気づきがギュッと詰まっています。
    世界一周で一番思い出に残ったことや一番の気づきなどを55人分聞かせてもらえるという大変お得な内容。
    紙質も装丁もしっかりしていて、とても自主製作本とは思えません。
    それが信じられないような破格で提供されていて、送料にもよりますが、送料込みで1000円出してお釣りがきちゃうくらいで送ってもらえます。びっくりです。大笑い
    少しだけ、中身を引用しつつ、コメントを加えていきたいと思います。
    ​=======================
    自主製作本『ROUTE55』
    読書メモ ロゴ
    (・の後の太字部分は本書からの引用、
     その後の緑文字部分は僕の意見や感想です。)
    ​​・世界は今ここだけじゃないし、
     何か悩みがあってもそんなに大きなことではない と思えた。

      (p19 看護師の方の寄稿より)
    大きな海を見たり、満天の星空を見たりしたときにも、「これに比べれば自分なんてちっぽけだ」と思えることがあります。世界の中で自分を感じると、まさに、自分なんてちっぽけだと思えるのではないでしょうか。それは全然悪い意味ではなくて、自分以外の世界が大きく広がっているということが、我欲とか悩みとかを鎮めて、世界の中にとかしてくれるのだと思います。
      世界を知るって、やっぱり大事。
      「井の中の蛙、大海を知らず」ですよね。

    ​​・何かに埋もれていた価値観が掘り起こされたような気がしています。
      (p147 ご夫婦で世界一周をされた方の寄稿より)
    びっくり世界一周で価値観が変わったかどうかを振り返られて綴られたのが、この一文
      「なるほど!」と思いました。
      他の方の文章にも多く書かれているのですが、全く新しい自分に生まれ変わるとか、価値観がガラリと変わるというようなことはなくて、今までもあったんだけど気づいていなかったことに気づけるようになった、というのが、世界一周の後の共通の気づきのように思います。

    ​​・一生分の修羅場を乗り越えたと思う。
     エジプトで2m目の前に火炎瓶が降ってきたこと。
     ピラミッドの頂上に登ろうとして警察に連行されたこと。
     アマゾン川でピラニアを釣って喰われそうになったこと。・・・​

      (p239より)
    ​​びっくり具体的なエピソードの数々には本当に驚かされます
      「まさかそんなことが!」と思えることが、この本にはあふれています。
      すごいのは、そういったチャレンジに積極的に向かっていっていること。
      修羅場をくぐったからこそ、生きる上での覚悟みたいなものができて、より一層今を大切に生きることにつながっているのかな、と思います。
      一歩間違えれば死んでいたと思うような怖い体験を読みながら、それでもそれを選ぶという人生があると知り、自分の人生をどう生きるかを改めて考えさせられました。

    ​​​​​・世界中の人と出会って、
     「生きるってもっと楽だし、幸せになるってもっと簡単、
      仕事ってもっと肩の力を抜いてできるのに」
     ​​​
    と心底思った。
      (p241 「世界一周先生」細貝先生の寄稿より)
    スマイル直前の引用個所とは打って変わって、今度は「生きるって、もっとラク」という気づき。
      世界中で出会う多くの国の人たちから、自然体でラクに生きていると感じられた旅人も多くいらっしゃいます。
      引用個所は、​昨日​詳しく書かせていただいた細貝先生の寄稿から。
      昨日の記事の「余裕」の話につながるところです。
      細貝先生は世界中の人に、「あなたにとって幸せとは何ですか?」とインタビューしまくったそうです。
      日本は豊かでモノがあふれているのに、海外の方のほうが幸せに生きているのではないかという矛盾・・・。
      僕たち日本人は肩ひじ張って無理して生きているところがあるのかもしれませんね。

    ↓本書の中で、僕が一番感動した写真です!

      (p149より)
    ぽっこの本には本当にたくさんの写真が掲載されています。
      写真の見せ方もそれぞれで、ワクワクしながら見させてもらいました。
      中でも、ご自身を中央に配置してとびっきりのジャンプを見せてくれているこういった写真には、「人はどこまででも飛べる!」という可能性を感じました。

    =======================
    細貝先生は世界中の人に「あなたにとって幸せとは何ですか?」とインタビューされましたが、ほかにも、ほかの旅人に好きな曲や言葉を教えてもらっていたという方がいます。(p155)
    そこで紹介されていた曲の中で、僕が検索して聴いてみて感動した曲を、最後に紹介します。
    ♪「路上に咲く花」
    その夢は逃げたりしない 叶う日を待っている」という歌詞が、胸を打ちます。

    この曲をバックに流しながら本書を読むと、旅の臨場感、バツグンです。ウィンク

    (参考サイト)
    ▼​【路上に咲く花】国境のないウクレニストHATCHI(ハチ)さんの曲を迷える旅人たちに贈りたい
     (「YouTube動画ライブラリー」様)

  • 川村たかし『サーカスのライオン』(絵本)

    今日はなぜか小1の子どもたちに読み聞かせをする時間がありました。
    4冊読んだのですが、その中の1冊が、かなり心に残りました。
    読む声にも、一番力が入りました。

    『サーカスのライオン 』(おはなし名作絵本)
    (川村たかし 作/斎藤 博之 絵、ポプラ社、1972)

    僕が読み聞かせをする際は、直前に図書室でよさそうな本を見つくろって読みます。
    なので、自分自身が知らない本を読むことも多いのです。
    この本は名作だ、と思いました。
    地域によっては教科書に載っているそうですね。
    子ども向けであっても、大人向けであっても、名作の文章には、力があります。

    「音を聞く」だけでも、分かる! ~西川純『子どもたちのことが奥の奥までわかる見取り入門』
    国語科教材「ごんぎつね」の朗読をYouTubeで公開
    【障害理解教育】2 絵本『にわとりさんはネ・・・』(福井達雨/止揚学園園生)
    【障害理解教育】4  そのほかの教材(本や絵本)

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