橋本 陽輔『ぐっすり眠れるピンク色の魔法 自分では意識できないストレスも消える​』

​​​​​​​​​​​​​​最近、眠れてますか?
やることが多くて、寝床に入ってもいろいろと考えてしまって、なかなか寝られないのではないでしょうか。
かくいう僕は、その通りです。
睡眠は大事だと思っているのですが、「寝なくては!」と思うと、よけいに寝れない。
そこで、今日はこんな本を紹介します。

『ぐっすり眠れるピンク色の魔法 自分では意識できないストレスも消える』
(橋本 陽輔、自由国民社、2018、税別1300円)

世の中に睡眠で悩まされている人は多くいます。
そのため、「眠れる」を謳う本は、すでにたくさん出版されています。
そんな中で異色なのが、この本。
何が異色かというと、ピンク色です。(笑)
平たく言うと、ピンク色の効果が、書いてあります。
(少なくとも、本書の前半は、そうです。)
専門的には、色彩心理学という分野だそうです。
安眠以外にも、いろいろな場面で効果がありそうです。ウィンク
たとえば、次のような事例が載っています。


​​​​・ピンク色の独房に入れられた囚人は、15分間もたたないうちに攻撃性が弱まり、与えられた作業も容易にこなした
 (p37より)


ピンク色の独房とは、びっくりですが、確かに色の与える心理的効果というのは、侮れないものがあります。
これ、ちょっと実際に見てみましょう。
下の画像は、フリー画像サイト「イラストAC」さんからお借りした、独房の画像です。

うん。
こうはなりたくないものです・・・。
では、これに、Windows標準の、おなじみ「ペイント」で、
「ピンク」を流し込んでみます。
そうすると、こうなりました。




どうでしょうか。
なんかちょっとハッピーな感じがしてきました。
これなら、まだなんとかこの中におれそうです。
むしろ、「え? ちょっと、いっぺん入らせて!」と頼み込むかもしれません。(笑)
やっぱり、色のもたらす印象って、けっこう大きなものがあります。
そういうわけで、心理学を勉強したい人も、この本を読んでおくと、視野が広がっていいのではと思います。
ちなみに、巻末のQ&Aによると、「やる気や元気がないときにはオレンジ色を着てみるといい」らしいです。(p212より)
腹が立っているときには、青色がいいらしいですよ。びっくり
本書は単に色の心理的な効果を説明しているだけではありません。
たとえば、「ストレス」に関する見事な謎解きも、書かれていました。


​​​​・ストレスとは、
 ★否定性
 が元になっています。

 (p136-137より)


僕はこれを読んで、「なるほど」と思いました。
シンプルな言葉でストレスの理由を言い当てていると思いました。
このあたりの論考はなかなか興味深いのですが、著者は、だからといって「前向きに生きようとすればするほど、否定性が増してしまうというパラドックス」があると指摘します。(p140)
僕はこの反動の罠に見事にはまっているなーと感じています。
前向きな時と、消極的な時がかわりばんこにやってきて、疲れています。しょんぼり

この罠から抜け出す画期的なやり方が本書には書かれています。
振り子のように繰り返す現象から抜け出すには、「上」に抜けることなのです。
(詳しくは本書をお読みください。)
こんなふうに、本書にはピンクを使う以外にもリラックス法が書いてあります。
快眠用の「ゆびゆら」というのも、書いてありました。
この部分については、書かれていたのは京都の整体師さんの鎌田恭平さんです。
本書の中のコラムの扱いでした。
鎌田さんによると、目の動きがスムーズになると、心身がゆるみ、快眠につながるそうです。
目の動きは、確かに睡眠と大きな関連があると思います。
こういった方法も、合わせて知っておくといいな、と思いました。
最後に、本書から得られる最も本質的なアドバイスと思われる一言を、巻末のQ&Aから引用します。


​​・眠れないときには ピンク色を意識しながら 深い呼吸を繰り返してみてください。
 (p219)


眠れない方は、ぜひ「ピンク色を意識しながら 深い呼吸」を試してみてもらえたら、と思います。
僕はこの本を読んで、さっそくジャパンでピンクのブランケットを買ってきました。
(ちょうど安売りしていました!)大笑い
このブログを書いている途中で、実は自分の子に腹を立てることがあったのですが、ピンクのブランケットを羽織って続きを書くと、驚くほど落ち着いて続きを書くことができました。
僕の大好きなブリーフセラピーという心理療法に、「うまくいっていないときは、なんでもいいから、何か違うことをしてみる」という名言があります。
英語で言うと、「Do Different」です。
​色を変える​」というのも、ひょっとすると、かなり簡単にできる「Do Different」かもしれません。
本書に書いてあることが学術的に正しいと確定していることかどうかは、わかりません。
ただ、「そういうことも、あるかも?」と、半信半疑でも、いつもと違うことをやってみるきっかけになればいいのでは、と思います。大笑い
ところで、ピンクは、日本では「桃色」「桜色」と言われます。
ひょっとすると、「ピンク」とイメージするよりも、「桃色」「桜色」とイメージするほうが、もっとリラックスできるかもしれませんね。
もうあと1か月で卒業シーズン。
春はすぐそこに迫っています。
今年も桜があたり一面にきれいに咲きますように!
そういうことを考えるだけでも、ピンクをイメージして、心が落ち着いてくるのを感じます。
最後まで読んでくださったあなたに、とっておきのピンク色の画像をお届けします。
それでは、また!


(画像提供:写真AC)
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