成功の段どりの指南書 ~山崎拓巳『人生のプロジェクト』
「なぜ、きみは忙しいのか?」
という帯が、目に入りました。
ぼくは、思わず、買ってしまいました。
『人生のプロジェクト 』(Sanctuary books)
(山崎拓巳、サンクチュアリ出版、2007、税別1400円)
というわけで、今日は山崎拓巳さんの『人生のプロジェクト』という本の読書メモです。
壮大な題名ですが、基本的には仕事におけるプロジェクトの段どりを解説した本です。
オールカラー、写真豊富、しっかりした紙質の豪華本。
こういった本を作る、というのも一つのプロジェクトですね。
僕も来年度は本を作ろうかと思っています。
非常に共感できることがいっぱい書いてありました。
覚えておきたいことも、いっぱい書いてありました。
新年度、新しいプロジェクトに臨む、すべての皆さんに、
どうでしょうか?
山崎拓巳『人生のプロジェクト』
(顔文字以降の緑文字が、僕のコメントです。)
・素敵な目標を立てると、仕事はゲームになる
(p53より)
まずは、目標を立てるところからですね。
目標がないと、何をめざしているのか、わかりません。
そうすると、これでいいんだか悪いんだか、判断ができない。
僕は、「なんでもゲーム化すれば楽しくなるんだ」と思っています。
そのためには、まずは目標です。
ゴールを決める。
ゴールなくして、スタートなし。
ぐるぐる同じところを回りたくなければ、ゴールを決めよう!
・A・B・Cという3段階の目標を決めておいた方がいい。
もしもかなったら、小躍りするほど嬉しいのがA目標。
…クリアできたら最高。
ちょっとがんばれば達成できるかもしれないのがB目標。
…ここをめざす。
絶対いける自信があるのがC目標。
…なにがあってもクリアしたい。
(p75より)
目標を3段階設定するというのは、ほかの本でも読んだことがある気がしますが、ヤマザキタクミさんの本の表現は、わかりやすいです。
これを読んで、「ああ、これが足りなかったな」と、今年度のプロジェクトについて反省しました。
子どもたちへの指導についても、言えそうです。
目標が1つだけだと、
「できたか・できなかったか」だけになってしまいます。
そんな単純なものじゃないですよね。
プロセスでは、いろいろ起こるんです。
いろいろ起こることを踏まえて、ゴールを修正する余地も、最初から残しておく。
ゴールは、決まっているけど、選べるということ。
余談ですが、子どもたちへのサッカーの指導でも、
サッカーゴールを増やすと、面白いですよ。
ゴールは1つでないといけないと、思い込んでいるかもしれません。
ゴールを描く段階から、頭を柔らかくしましょう!
・まずはひとりで「パーフェクトに成功している絵」を思い描き、そのときの自分の感情を先取りしてみよう。
・頭の中で何度もリハーサルすればいい。
プロジェクトが成功し、満足げに笑っている自分の姿からビデオを巻き戻し、繰り返し見ている感覚だ。
(p95より)
ほかの成功哲学の本でも、よく言われていることです。
僕は寝るときに、成功を思い描く「成功リハーサル」をするようにしています。
成功を先取りするのは、気持ちいいですね。
成功の感情は、成功する前から、感じられるのです。
ドラえもんのひみつ道具でも、こういう道具があった気がします。
先取りして、いいのです。
・小さい作業に分解しておく。
・目安は「5日以内」に終わらせられる程度。
(p118より)
締め切りを決めることは必要ですが、締め切りまで長すぎると、
かえって取り組まないことにもなってしまいます。
小さい締め切りが、5日以内にくると、いいですね。
なるほどです!
・CHECK 所要時間の調整
・いままでに経験のない作業…予想される時間に20%加える
複数のメンバーで取り組む作業…意思疎通をはかる時間として10%加える
(p123より)
僕は、昔から、仕事時間の見積もりが甘いです。
今は少しマシになったかもしれませんが。。。
たいてい、うまくいくことだけを考えています。
そして、「決めた時間になったけど、まだ終わりません」というのを、繰り返しています。
見通しの甘さは、プロジェクト全体の進行に響きますね…。
上に書いてあったことは、自分への戒めとして、覚えておきたいと思います。
新年度になって新しい仕事を任されることもあるでしょう。
前にやったことがある仕事なら、だいたいの時間の見積もりは、予測がつきます。
問題は、やったことのない仕事の、時間の見積もりです。
やったことのない作業は、2割増し。
複数人数で協力する必要があるなら、さらに1割増えて、合計3割増し。
3時間かかると思っているなら、実際には4時間かかる。
そういう見通しが持てるようになると、いいですね。
僕の場合、3時間かかると思っていたのに倍ぐらいかかっていたことが多いので、
そもそも根本的な見積もりが間違っていたのかもしれませんが・・・。
・頻度×深度=コミュニケーション。
(p152より)
・仲間たちと何度も話そう。
特別な用事なんてなくてもいい。
・「そんなつもりじゃなかった」という、あなたの”つもり”は関係ない。
「なにを伝えたか」ではなく「なにが伝わったか」なのだ。
一度用件を伝えたからといって、安心しないでほしい。
(p153より)
コミュニケーションは、僕の最も苦手とするところです。
だからこそ、「頻度×深度」は、覚えておきたいところです。
要件を伝えただけで、「伝えた」「伝わった」と思い込んでしまうことなんて、ざらにありますぅ。
最後に、本書の写真ページに添えられた、キーフレーズの中から、
僕のお気に入りのフレーズを2つ紹介して、終わります。
その1!
・怖がらなくてもいい。
死ぬこと以外は かすりキズだ。
(p143より)
その2!
・Fake it until you make it !
(できるまで、できるふりをしていなさい。)
(p211より)
プロジェクトとは本来、楽しいもの。
恐れずに、前を向いて、
楽しんで臨みたいものです。
レッツ、チャレンジ!!
P.S. 本書には、DVD版もあります。
定価は5000円ですが、今なら中古で安く手に入るようです。
【中古】DVD▼山崎拓巳 人生のプロジェクト 実践セミナー▽レンタル落ち
(リンク先現在価格1299円)
▼米光一成『仕事を100倍楽しくするプロジェクト攻略本』4~ゴールが見えてくるから対話する
(2010/02/11の日記)
▼米光一成『仕事を100倍楽しくするプロジェクト攻略本』2~対立は必要である。
(2010/02/06の日記)
▼『仕事を100倍楽しくするプロジェクト攻略本』7~勇者は提案せず!提案を受けろ!
(2010/02/15の日記)
▼福島正伸『キミが働く理由(わけ)』4~「何のために働くのか?」毎日語ろう
(2010/01/25の日記)