出発点の合意が重要です。 ~加藤彰『ロジカル・ファシリテーション』
一時期、ファシリテーションの本をいろいろ読んでいました。
その中の1冊、『ロジカル・ファシリテーション』。
見開きで、左に説明文、右に図解が書いてあります。
『ロジカル・ファシリテーション』 (PHPビジネス新書) [ 加藤彰 ]
本書を読んで、最も大事だと思ったのは、「合意形成のしかた」です。
「そういえば」と基本に立ち返った気がしました。
・「我々は合意を作るのだ」という出発点の合意が重要です。
そのために冒頭で会議の位置づけをよく確認し、皆でマインドセットします。
(p134より)
合意を作ることについて、合意を作る。
めんどくさいようですが、これは、大事ですね。
そして、合意できない状況下においても、次のことが非常に重要だと思いました。
・対立解消の極意は
「いきなり対立を解消しようとしない」ことです。
・言い分を引き出して、合意点を一つひとつ積み重ねていけば、たいていは解決の方向が見えてくるものです。
(p122より)
ファシリテーションのテキスト的な位置づけのこういった本を読むことで、「合意が遠いと思っても、あせらずに双方の意見を場に出していけば、合意に至ること」が分かります。
それにより、あせらずに会議を進めていくことができます。
最後に、理論的に納得できるかどうかよりも、感情や意思の問題である場合についても、確認しておきたいと思います。
本書の最後のほうで、以下のように触れられています。
・これは結局意志の問題なのだと見極めたら、そのように持っていきましょう。
・皆さんが本気でやりたいと思えるかどうかを基準にしませんか?
・皆さんが一番熱意を込められる選択肢を選ぶことにしませんか?
(p166より)
「そういうのも、ありなんだなあ」と思いました。
いろいろな選択肢、いろいろなケースを知っておくと、いいですね。